短パンにはハイソックスじゃないとダメ?
ポロシャツの起源
今、ゴルフシャツの主流は「ポロシャツ」である。
ポロシャツの起源はイギリスのポロ競技・・・ではない。
英国での初期のポロ競技には決まった服装はなく、「チャッカーシャツ (chukker shirt)」と称したクリケット用の襟なし半袖のTシャツやタートルネックセーターなどが多く着られていた。
その中でもポロ競技の時、襟のあるシャツは襟が風にあおられて、顔や首などにパタパタと当たることから、襟先にボタンのついたボタンダウンカラーシャツが、ポロ競技用の代表的な服装のひとつになっていた。
しかし20世紀になり、「テニス用シャツ」として新感覚のニットシャツが登場すると、早速ポロの競技者が着用を始め、それがポロ競技者のシャツとして「ポロシャツ」の名前で定着したのが始まりのようである。
現在のポロシャツの原型を固めたのは、1927年のデビスカップに優勝するなど活躍したフランスの花形テニスプレイヤーだったルネ・ラコステが1933年に創業したワニのマークでおなじみの「ラコステ(LACOSTE)」である。
ラコステの影響からテニスの試合で着用するプレイヤーが増え始め、一般にも普及して行ったといわれている。この事から、海外ではポロシャツのことをテニスシャツ(Tennis shirt)とも呼ばれている。
そして1955年、それまで下着メーカーだったマンシングウェアがペンギンのマークを付けたゴルフ用ポロシャツの販売を始めたのである。
ポロシャツを着る他のスポーツでもシャツの裾は中に入れなきゃならないの?
プロアマ問わず、ゴルフの競技規定の中に服装についての項があり、そこには「シャツの裾はズボンやスカートの中に入れること」とある。
ゴルフと同じようにポロシャツを定番とするテニスの服装規定では、シャツの裾を入れる「タック・イン」などの規定はあるのだろうか?
ラコステの写真を見ると「タックイン」しているのもあるが、世界で大活躍中の錦織選手などを見ると、テニスではとくに動きの激しいスポーツなので「タックイン」していない。
テニスの競技規定には服装についての規制がされているので紹介する。
JTAルールブック抜粋
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★試合はテニスウェアーを着用しなければならない
男子:シャツとショーツ
女子:ワンピースまたはシャツとショーツまたはスコート
※Tシャツ・ランニングシャツ・ランニングパンツ・ジーンズ等は着用できない
※テニスウェアーかTシャツかの判断はレフェリーがする
(原則として禁止する。但しテニスウェアーメーカーがゲームシャツとして販売しているTシャツタイプのウェアーは認める)
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以上なっており、ゴルフのように「タックイン」が問題にはなっていない。
その他ポロシャツを着用するスポーツにサッカーやラグビーがある。
また、サッカーでは2012年に日本サッカー協会において「シャツの裾をパンツに中に入れてプレーしなければならない」という規定が廃止された。それまでもFIFAワールドカップや様々な世界のリーグ等においては「タックイン」についての言及がされておらず日本だけのルールだったようである。
ラグビーにおいての服装規定は、危険防止のために非常に詳細に決められている。近年はラガーシャツの形状も変わってきており、ほぼ襟はない。もちろん「タックイン」規定もない。
「タックイン」が世界中で定められているのはゴルフだけのようである。ゴルフがラウンジスーツやニッカースーツなどのスーツ姿でプレーしていたときに着ていたYシャツの延長線上にゴルフシャツがあるからだと考えられる。
ポロシャツの種類分け
ファッションから見ると、テニスポロ(フランスタイプ)とゴルフポロ(イギリスタイプ)ではディテールが違っていたそうだが、今はディテールの組み合わせのバリエーションも豊富で見分けが困難だし、 ラコステもゴルフウェアを作っているので、サイズ感や見た目から「タックイン」「タックアウト」を見ていきたい。
■ポロシャツのサイズ感は大きく分けると2種類ある
大きく分けると「クラシックとモダン」、 言い換えると「おじさま向けと若者向け」と言われている。
<クラシック・スタイルのポロシャツ>
運動着らしく全体的にゆとりがあり、着丈は長め。なぜかというとタックイン前提で作られているからと考える。 着丈が長い方がタックインしやすく、ゴルフプレー中にしゃがんだ時も下着が見えたりしない。昔に遡るほど着丈が長くなり、インしないとだらしなく見える。 基本的にクラシックなポロシャツは「タックイン」するものだといえる。
<モダン・スタイルのポロシャツ>
体にフィットするよう化繊のストレッチ素材が使われていることが多い。 全体的にタイトで袖丈や着丈も短め。襟も小襟。着丈は年々短くなっている。さすがに着丈の短いシャツでは、しゃがむ度に裾が勝手にパンツから出てくるので「タックアウト」するのが自然である。
一般的にクラシックは「タックイン」、モダンは「タックアウト」が見栄えが良いといえる。ゴルフショップを見ると、男性用はほとんどが着丈の長いクラシック・スタイルで、女性用は着丈が短いモダン・スタイルのポロシャツが多い。女性の「タックアウト」「へそ出し」もやむを得ずというところだろう。
女性は、男性とは違ったゴルフウェアの変遷がある。男性と女性のゴルフウェアは同じ基準で考えないほうがよいのかもしれない。
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※インターネットでゴルフ規則の全文をダウンロードできます。
公益財団日本ゴルフ協会(JGA)サイト
http://www.jga.or.jp/jga/html/rules/rules.html
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