日本のゴルフ場で「1ホール2グリーン」が必要だった理由
ゴルフルールの原点
ゴルフは自然の「運不運」に大きく左右される地球上で最も公平であり、また不公平なスポーツといえます。せめてスコアを競うなら、参加者全員に共通の決め事がなくてはゲームになりません。ましてコンペならきちんと最低限のルール(最新のルールブックに照らして)を決めてから始めないとコンペになりません。
身近な例では、同じコンペで「OKパット」をしている組としない組があったり、6インチルールを適用する人とノータッチでプレーする人がいたり、スタート前にきっちり決めておかないと不公平になるというようなことです。
審判がいないゴルフは、自分自身が審判員です。だから正直が当たり前でありながらOBをセーフと、7打を6打と申告することだって可能です。この辺が紳士淑女のゲームとされる由縁でしょう。
ゴルフルールの原点は何でしょうか?
ペナルティーを与えるための取り決めと考えている方も多いのではないでしょうか。
確かにそういう部分もあるように感じるかもしれませんが、規則の内容をよく見ると自分のプレーに『救済』を指し示してくれることが多々あります。だからボールのある位置や状況によっては、知らないと損をすることが数多くあります。また人から「このときは、こうしないと規則違反だ」と言われた時、そのルールを知らないと、その言葉が正しいのか誤っているのかが分からず、万が一、それが間違っていたとしても、言われた通りにしてしまうでしょう。
そもそも、ゴルフのルールは、一体いつ頃から決められていたのでしょうか?
初期のゴルフは、現在でいうマッチプレーしかなく、二人とか三人の私的なゴルフを楽しむだけなので「ルール」など不必要でした。参加しているメンバーだけでその場だけのルールを決めれば済みます。世間全体のルールを必要としませんでした。
しかしゴルフが広まるにつれ、常識的で利便性の高いルールは自然に広まり定着していくのが、ごく自然の成り行きではないでしょうか。
世界最初のゴルフクラブとゴルフルール
今から遡ること270年前の1744年、スコットランド南東部のエディンバラにリース・リンクスと呼ばれたゴルフ場があり、そこにゴルフ好きが集まって世界で最初のゴルフクラブ「ジェントルマン・ゴルファーズ・オブ・リース」が結成されました。ゴルフ競技会の開催が、結成の目的と言われています。
1744年といえば、日本では、マツケン暴れん坊将軍でおなじみの江戸幕府8代将軍徳川吉宗の時代です。翌1745年に将軍の座を息子の徳川家重に譲っていますが、そんな時代に世界最初のゴルフクラブが結成されたのです。
話を戻します。
そこでエディンバラ市からトーナメント優勝者に授与されるシルバー・クラブが寄贈され、シルバー・クラブ争奪のオープン競技会が企画されました。ゴルフの競技大会を開催するためには、競技運営上ルールを公示しなければなりません。そこで、すでに確立していたルールを、集大成して「13条のルール」を成文化したそうです。
この「13条のルール」は「なるほど~」と現在のゴルフ規則のルーツと呼べるものや、「え~、そうだったんだ!」と当時ならではのものなどが、散りばめられているルールです。
http://www.leith-rules-golf.co.uk/theoriginalrules.htm
第1条では『ボールはホールから1クラブ以内にティーアップしなければならない。』となっており、当時は、パッティンググリーンとティーインググラウンドの区別がなかったんだということが分かります。また第7条では、『ホールを狙う場合には、ホールに向かってプレーすること。ライン上にない相手のボールを狙ってプレーしてはならない。』とあります。このような条文ができるということは、当時のマッチプレーでは、相手のボールを狙ってプレーし、わざと邪魔をするプレーヤーがいたと考えられますね。
この他の条文についても、後ほどご紹介していきたいと思います。
最後に、世界最初のゴルフクラブ「ジェントルマン・ゴルファーズ・オブ・リース」がつくられたゴルフコース「リース・リンクス」は、1888年に都市開発の影響で姿を消したため、現存はしていません。現在ではその跡地に記念碑が建てられているだけとなっています。
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