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谷光高

ゴルフの楽しさを多くの人に伝えるゴルフ場経営者

谷光高(たにみつたか) / ゴルフ場経営者

新有馬開発株式会社(有馬カンツリー倶楽部)

コラム

「ティー(tee)」がつなぐ「ゴルフ」と「カーリング」

2014年10月9日 公開 / 2019年1月2日更新

テーマ:ゴルフの歴史やエピソード

コラムカテゴリ:趣味

ボールをティーアップするとき、木やプラスチックの「ティーペッグ」を用いますよね。
いきなりの宣伝ですが、ぜひ、弊社開発のティーペッグとボールマーク修復具を兼用できる日本初のゴルフマナー啓蒙用品「ディボット・スティック」も使ってくださいね!

ティアップについて

ペッグとは、木・竹・金属などのクギ、クサビなどの意味のことです。
現在のような「ティーペッグ」は1920年頃にアメリカの医師が考案したと言われています。
医師が試しに木を削って「ティーペッグ」を作り、実際にゴルフコースで使用してみると、高さが調節でき大変便利でした。するとたちまちゴルファーの間に「ティーペッグ」が広まり使われるようになりました。

日本で最初のゴルフ場「神戸ゴルフ倶楽部」がオープンしたのが、まだ「ティーペッグ」が開発されていない1903年です。それでは、その頃まではどうやってティーアップしていたのでしょうか?

1744年に制定された世界最初「13条のゴルフルール」の第1条には「ボールをティー(アップ)するには、ホールから1クラブレングス以内にしなければならない」とあります。このときにはすでに「ティーアップ」していたということになります。
それでは、どのような方法でティーアップされていたのでしょうか?

実は、指先でひとつかみの砂を盛り上げ、そこにボールを置いてティーアップしていたそうです。

そしてこの砂はどこに準備されていたかといえば、なんとホール(カップ)の中に入れてあったそうです。一人ひとつかみですから、よほどたくさん砂が詰められてあったことでしょうね!

ティー(tee)の語源

ティー(tee)の語源には、一般に2つの説があります。
一つは、オランダ語「tuitje」が転訛して「tee」となった説。「tuitje」は「土や砂を盛り上げた球座」のことを意味します。
もう一つは、ケルト語でhouse(家)を意味する「tigh」を語源とする説で、この「tigh」という語はスコットランド発祥の氷上のゲームであるカーリングと関係があるようです。カーリングでは、ストーンを投げ入れる目標の同心円をハウス「house」と言い、その中心点を「tee」と呼びます。ここからゴルフの「tee」が生まれたということです。

確かにゴルフのショットを始める場所は、13条ルールの1条で書かれているように前のホールを中心にした1クラブレングス以内の円内です。カーリングで例えると、この1クラブ長の円内を「house」と考え、その中心点のボールを置く位置が「tee」となります。但し、カーリングの「tee」はゲームの目標点であるのに対し、ゴルフではスタート地点を表すという違いはあります。
つまり、ゴルフのティーとは、本来はプレーヤーが打ち出す位置を示していたのであって、ひとつかみの砂やプラスチックなどティーペッグとは関係がなかったのかもしれません。

この2つめの説でいくと、カーリングはそれほど昔から存在していたのでしょうか?

カーリングとゴルフの類似点

カーリングは15世紀にスコットランドで発祥したとされ、当時は底の平らな川石を氷の上に滑らせていたものとされています。
氷上で石を使うカーリングの元となったゲームの記録は、遡ると1541年2月、場所はスコットランド、グラスゴー近郊のレンフルシャーで残っているそうです。ベルギーの画家ピーテル・ブリューゲルの作品『雪中の狩人』(1565年)」の遠景には、すでに氷上でカーリングを楽しむ人々が描かれています。「カーリング」という名称の起源は定かでないが、髪の毛の「カール」に例えられるように、投げられた石がゆっくり曲がっていくことに由来すると言われています。1630年のスコットランドの印刷物中にこの「カーリング」という名称の使用が確認されているそうです。

実は、現在のカーリングゲームの性質は、ゴルフと類似しています。
カーリングというスポーツは、ゴルフと同様にスポーツマンシップを重んじる競技であるため、例えば相手チームの失策を喜んだり、あるいはそのような態度を示すことは、慎むべき行為として忌避されています。途中のエンドの終了時に自チームに勝ち目がないと判断したとき、潔く自ら負けを認め、それを相手に握手を求める形で示すという習慣もフェアプレーの表れの1つです。このルールは、ゴルフのマッチプレールールと同じく「コンシード」と呼ばれています。

またゴルフと同様、カーリングは元来、審判員が存在しないセルフジャッジの競技であることからも、無用のトラブルを避けるためにも、フェアプレーはカーリングに欠かせない要素と考えられています。
この理念は、世界カーリング連盟が定めるRULES OF CURLING(カーリング競技規則)の冒頭にThe Spirit of Curling(和訳「カーリング精神」)として掲げられており、カーリング競技の根本がこの理念から成立していることを示しています。これらもゴルフ規則第1章エチケットのはじめにある「ゴルフの精神」と通ずるものがありますね。

※参考:ウィキペディア「カーリング」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0
※参考文献:「ゴルフ、その神秘な起源」三集出版
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