夫婦は話し合ってはいけませんVol,5
当方に相談に来られる方で、ご自身の足取りを分かっておられない方が時々います。
例えば当方への相談内容の殆どが夫の浮気であり、その後の修復をどうしたらいいかという事です。
これがまったく何もしない段階で相談をされるなら、まだしも、相談者の殆どが、何らかの交渉をご主人に持ちかけた妻が
それが思い通りにうまく行っていたら、恐らく相談に来られないと思うのです
しかし、残念ながらご自身の取り組みが、何らか失敗に終わっている場合に 私のコラムを見つけて下さり、それでお電話を頂く方が殆どであるという事は 私のコラムは、失敗しないと目につかないのかと、これまた別の問題がありそうですが
とにかく、ある意味、ごちゃごちゃになってから相談を寄せて下さいます。
でも、実は相談者には 色んなタイプがあり、私のコラムを読んで、それを参考にはしていても、自分で進めないと気が済まないタイプの方がいる反面、「村越さんのコラム、3年前から読んでいます」と言ってくださる方もいて、逆に3年も何もしてこなかったの?と驚く事も度々。
そんな中、今日はすでに自分で夫の浮気防止対策を始めてしまって、その上で行き詰まり、当方に相談を寄せて下さる方は迷子になってられるという感じかな~。
しかし よく見ると、迷子というより最初から自分の歩いている道がどういう道か分かってないという方が正解です。
つまり夫の浮気を巡って、何らかの交渉を持ちかけたものの、その成果が望まぬ方向に行っているという場合も その理由が分かってられないと思うのです。
発言の一つ一つが、道を決めます。
それが例え本心でなくても、親に言ったり、弁護士に相談したり、何なら探偵を使って証拠を取ってやると宣言したり、割と勢いのあることを言ってしまいます。
中には、夫の浮気に対して、お仕置きモードの脅かしも言っちゃっうパターンもあります。
夫の嘘に傷つき、裏切りはもう二度とやめて欲しいと願っていても、言葉にするとつい、強気で、「今度したら離婚よ」という脅かしになってしまうのです。
これがご主人も反省して、妻とやり直したいと思っている場合はいいのですが、夫がまだ、そこまで反省してない場合は、妻の強気の発言は、余計に距離を作ってしまいます。
特に 本当の意味で浮気が終わったかどうかの確認を怠っている場合は、夫は浮気を止めたかどうか不明です。
そんな中、強気でペナルティーの話をすると、夫の気持ちはまだ、くすぶっている浮気相手への未練の方に引きずられてしまいます。
もっと言うなら、妻が言う「今度したら離婚よ」の言葉が渡りに船になってしまい、妻が離婚を考えているという風に伝わってしまいます。
妻が夫に今後はどうしたいのか。または浮気相手とどうするつもりかと聞いても正直に答えるはずがありません。
妻にしたら「今度したら離婚よ」という言葉は「お願い、苦しくって仕方がない。だから二度と浮気しないで」という懇願と同意語であっても、刺のある表現しか出来ないなら、それは夫には「離婚も辞さない覚悟」と聞こえてしまいます。
特に、こういう風に妻と話し合った後、浮気相手に会いにいく夫は、妻の言葉を受けて、離婚を妻が飲んだという風に伝えに行ってしまうこともあるのです。
浮気が発覚して、妻が夫に二度とするなという警告をした場合、夫が直ぐに反省などはせず、頭がパニックになっているのです。
そのパニックは妻は、浮気がバレた事で夫が狼狽していると考えていますが、実は反省などはその時点で出来るはずがない。
それなのに、浮気相手と別れて来なさいと送り出したら、それは浮気相手と妻にバレたから今後はどうやって会おうかという作戦を立てに行くことが殆ど。
妻にバレたから、浮気相手と別れるという筋書きは 妻の希望的観測であり、本当は妻にバレてヤバイ・・・という事止まりであり、夫は反省までには至っておらず思考停止してしまっています。
だから とりあえず相手と別れてくるといっても、それは心臓の動悸を治めにいくに過ぎません。
いいですか、下記の3つの事を肝に銘じてほしいのです。
1、浮気は妻にバレたからと言ってすぐに反省はしません。
2、浮気はバレた時には、どうしたら浮気相手に迷惑が掛からないかと夫は考えます。
3、その上でどうやったら浮気を隠れて続けられるかと考えます。
と、いうことで 浮気発覚=浮気終結 は妻が勝手に描いたコースであり、そもそもこの決めつけが間違っていますし、浮気をする当事者の精神構造は 妻にバレたから直ぐに浮気相手と別れるというほど、妻を尊重していないのです。
だからすぐに夫が浮気相手と別れるという言葉を鵜呑みにすることも間違っています。
何なら、妻にバレても「その女性とは深い中ではなく、もう終わっている」と昔の事にしがちです。
妻も本当は そんな事はあって欲しくないから、夫の言葉を信じることが、いい関係性を築けると思い、夫をこれからは疑わないという誓いをしますが、本当は夫に誓って欲しかったのに、いつのまにか妻が誓いの言葉を言ってしまっています。
しかし、それからも妻がトラウマからついつい夫を疑い、猜疑心の淵から出られなくなります。
そうなると 夫を疑わないと誓った妻が、まだひつこく疑っているということで 今度は逆に妻が悪いことをしているかのように夫は妻を攻めだしますし、浮気云々よりも、「そういう部分が合わないのだ」と今度は妻との性格の部分に話が及んでしまうのです。
そこで、話し合いに断念した妻は カウンセラーのところに相談に行かれたり、より具体的にと交渉の為に弁護士をつけたり、法律家に内容証明を書いてもらったりするようです。
しかし中には、相変わらず、そうした相談所に足を運んでも結局、決断力が無く特段の解決策も見当たらないまま、「色んな相談所に行ったのよ」と、相変わらず夫に「脅かし」という手法だけでで進んでしまいます。
さっさと本当に弁護士を鋏み、別居を止めたり、生活費という婚姻費用分担金を決めたり、法的交渉に入る方はまだマシで。いつまで経っても話し合いで夫に分かってもらおうという話し合いをしようとしますが、実は それは話し合いでも何でもなく、脅かしになってしまっていることに妻は気づいていないのです。
そこで、閉塞感に悩み、私に相談の電話を掛けてこられるのはこの段階の相談が一番多いのです。
みなさま、この段階の自分が発する言葉は夫には違う言葉に聞こえていることをご存じありません。
困った挙句の相談所だと思っても、弁護士の役割って悩み相談所ではないのです。
夫婦の修復を望むなら、いきなり弁護士のところに行っても得意分野がありますから、ホームぺージでは夫婦問題と書かれてあってもその殆どは離婚問題です。
思い出して下さい。
これまで幸せだった時を。
弁護士ってどういう職業だと思っていましたか?
そういう職業のお世話になる事を考えた事は一度もなくても
もし利用するときがあれば 弁護士って離婚する時に相談にいくところだと考えていませんでしたか?
それが最近は調停でも「夫婦円満調停」とかで夫婦関係を調整してくれるという事もしてくださる風潮があります。
でも、妻が夫に「弁護士にも相談したから」と言ったら、普通はどのように受け取ると思いますか?
妻のあなたが弁護士ってトラブルに介入してくれる仕事を思っていたように、トラブルの解決とご主人も受け取るのです。
「弁護士を立てたからね」という言葉にはおおよそ、平和的交渉はイメージできません。
少なくとも妻の本音は「夫と仲良くしたい」と、いう風には考えません。
妻がしていることは「夫と別れたくない」と思いつつ、「弁護士を立てたわよ」という挑戦状をつきつけたのと同じなのです。
要するに妻であるあなたの歩んでいる道は、人には離婚ロードと感じられてしまいます。
まだ、口では冷静に話し合うためにと言っても、あなたが仲に入ってもらったその職業は一般的には、離婚をする人が雇う弁護士なのです。それを上手く「離婚ではない」と説明したとしても、妻の言葉つかいが、夫への脅迫めいた言葉で、その上、弁護士まで引き連れてとなると、世間一般は離婚を意識していると捉えます。
この自分の裏腹に気づかないと相変わらず、攻撃的な妻としか夫には映りません。
私は急に猫なで声を出せとは言っていません。しかしあなたの口から出る言葉が果たして、夫とやり直したいと聞こえるかということと、弁護士を付けるということがどういう意味に人は捉えるかということを改めて知って欲しいのです。
この時点で私に相談に来られる方が多いのですが、私は相談者の本音を引き出すのが仕事です。
まして 私のところに来られているということは 離婚は望んでいない事は 私も理解しています。
しかし、反面私に話す言葉は、まるで私へ八つ当たりするように、プンプン怒っています。
物事が進まないジレンマに私にまで、怒っているのです。
そして、上手くいってないやるせなさに、もうどうしたらいいか、要点だけ教えてよ、というムードです。
「八方塞がりだから、本当にRe婚かうんせらぴーは何をしてくれるの?」と、まずは方法だけでも教えてよ、とお怒りモード。
色んなところで、色いい答えがもらえなかったというやるせなさは、よくわかりますが、実際、色んなところに相談しすぎて、
相談者の妻本人が誰も信用出来なくなってりのです。
でもね、そういう方が色んなところに相談に行ったというのは、「無料相談」や街の行政がボランティアでされているところもあり、
実は 行政などの相談は、営利ではないだけに、ある意味、時間の消化試合になっている機関も少なくない。
そういう意味で、相談所選びも簡単ではありませんが、相談者の声からも、八つ当たり的な人かどうか、私のようなカウンセラーは
見抜けてしまうのです。
そういう訳で、自分の歩んでいる道がどういう道か?
そしてそれが夫にはどう感じられているか?
その上で、夫にはこれ以上、嘘をつかれたくないと思っている割には、妻自身が裏腹な事をやってないか?
法律家を使うには、使い方という秘訣が必要です。
何でもかんでも、「弁護士」という官軍を引き連れて、敵地に入れば、それは戦争に感じます。
こうやって自分の足元を見れば、今、自分が歩んでいる道が どこにつながるか、これを理解しましょう。
では今日はここまで。