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村越真里子

夫婦の問題を解決する専門家

村越真里子(むらこしまりこ)

Re;婚かうんせらぴー

コラム

謝罪と歩み寄り

2016年5月28日

テーマ:夫婦は話し合ってはいけません

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

コラムキーワード: 夫婦問題 相談

昨日はオバマ大統領が広島を訪れました。
戦争が二国を分かち、終戦後もその傷跡は残り、その影響は深く孫子の代も続くでしょう。

オバマ大統領も人の子です。あの広島に降り立ち、資料館を見て、平和記念の慰霊碑に心を揺さぶれないはずがない。
でも、どれだけ長い演説をしても、そこには「謝罪」という言葉はなく、自国の決意を語るに留まりました。
それに引き換え、原爆被害者の坪井さん(91歳)がオバマ大統領に告げた言葉は秀逸でした。
「日本に、そしてこの広島に来てくれた勇気に感謝します。過去に囚われず、前を向いていきましょう。我々は謝罪を求めません」
このわかりやくて、そして、本当に勇気のある言葉です。

政治的な行事ですから、誰もが個人の気持ちを抑え、前に進むための言葉を誰もが選びながら話しました。
オバマ大統領も、安部総理も、原爆被害者も、自分達の立場で、云える言葉を精一杯、述べられました。

被爆者として一言、謝って貰いたい気持ちはあったでしょう。
本当は日本人全員が、その思いはあったでしょうけれど、言葉にならない言葉の中に、謝罪の意味を汲み取ったのです。

戦争は愚かです。
何一つ、いい結果は生まれません。
力や武器を持って相手を征することは出来ても、魂までをやっつけることはできません。
力で、謝らせても何も、変わらないのです。
その意味で、昨日は「謝罪」ではないけれど、加害国と被害国との間に、本当の意味で「和解」を実感した瞬間でした。

こんな風にテレビの画面を見ながら、またもや私の仕事で日々感じていることを思い浮かべました。
「夫婦は話し合ってはいけません」と、クドく唱えています。
何度も何度も、口が酸っぱくなるほど唱えています。

これは何故か?
答え・・・・みんな話し合いが好きなのです。
そして話し合いが一番、平和的解決法と考えているからです。

もちろん、私も話し合いで解決できたら一番いいと思います。
特に夫婦問題の場合は、お互いの溝を埋め、誤解を解くこともできますので、話し合いは第一段階、絶対になくてはならないものです。

しかし、それを繰り返した結果、夫婦の間に余計に亀裂が生まれたのではないでしょうか?
それでも話し合いが一番と信じてやまない妻は、夫に何度も話し合いを持ちかけ、水掛け論に終わっていませんか?
それどころかヒートアップして話し合いではなく、単なる夫婦喧嘩になっていませんか?

そうなんです。
話し合いは、お互いが、このままじゃダメだと危機感を共有できてこそ、その成果が生まれます。
どちらか一方が、改善を求めても、片や一方が、それを拒否していると、まずテーブルにも着きません。

そこを「ちょっと話があるの」と言っても、夫にとればそれは、子供が親に説教される時と同じ、「ちょっとそこに座れ!」と言われているようなものなのです。
そうなると、どうやってその場を逃れられるかとか、なんなら、自分嘘がバレないだろうか、ドキドキなのです。
特に、浮気や借金問題を抱える夫は、何が一番いい、言い訳なのか、頭の中はそれでいっぱいです。
そうなると、妻は誠意を持って、話せば分かるという精神で、話し合いのテーブルに着いても、片やどうやってこの場を逃げようか?とお尻が落ち着かないのですから、夫婦の思いが完全にスレ違っています。
改めて言っておきますが、男性は話し合いは好みません。
その反対に女性は話し合いは大好きです。

しかし、時々、夫側から「話し合い」を持ちかけてきた場合。
それは、何か結論をだそうと急いでいるか、または妻をコントロールしようとしているかと言い切ってもいいくらい。
だから 夫がテーブルに着いた時点で、妻の言葉を聞こうというより、自分のペースに持っていこうとする場合が多いのです。
と、いう意味で、こと、浮気問題においては、話し合いで解決しょうとしても、夫婦の思いが交差して難しいと言えます。

妻にすれば、「私、もう知っているのよ」ということで白状を強要し、謝罪を求めても、そんなのは本心で謝ってはくれないということです。
もしかしたら、本当の謝罪なんてものは、声にならないのかもしれません。
何なら妻の問い詰めに簡単に白状し、直ぐに浮気を終わらせる?またはもう終わったという夫は、そこを早くくぐり抜けたいだけかもしれません。
本当に妻に対して謝るような夫は、そんなことじゃないのです。
浮気相手もいて、そんな一方的に自分から幕を下ろせないのが男性だと言ってきましたが、本当の反省って人に強要されてするものではなりません。

悪いことに、沖縄でも女性が暴行をされ、亡くなりました。
沖縄の翁長知事が一言、オバマさんに言いたかったのだと思いますが、それは叶いませんでした。
日米の協定にも改正を求めたかったかもしれませんし、本当は謝罪もしてもらいたかったのだと思います。
でも、こんなに長い時間を掛けて日米はやっと歩み寄って来れました。
本当の歩み寄りは時間がかかるモノなのです。
そしてそんな簡単に謝罪は出来ないのだと思います。
それを今回は、日本人独特の、「物言わぬ理解」で、相手を包み込みました。
私はオバマ大統領の立派な演説もいいですが、広島の、沖縄の人々が「きてくれた事に感謝します」・・・・
この言葉に深い愛を感じます。

言葉にならない言葉。
今回のオバマ大統領の演説の中に、必死で汲み取ろうと思いました。

それにしても、同時通訳はやはり、機械的な翻訳・・・・・なんとかならないかな。
翌日のニュースで訳された文書はわかりやすかったですが、同時通訳のように話す女性の声にひさしぶりに中学の英語の教科書を思い出しました。

「私は行く・・・あの八百屋に居るべきタローの所に。」みたいな・・・・・
文法のままの訳に、何か落ち着かない気持ちになったのは私だけでしょうか?

では今日はここまで。

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