何故話し合ってはいけないか

村越真里子

村越真里子

テーマ:夫婦は話し合ってはいけません

日頃 唱えている私の説に「夫婦は話し合ってはいけません」と書いています。
それに対して、私のところに集まってくる「検索キーワード」と、いうのもあります。
「何故、話し合ってはいけないか?」というのがあり、これはある意味質問ですね。
今日は その質問にお答えしたいと思います。
これは夫と話し合って、無駄だったと体験した人は、コラムを読んで 私の唱える説の根拠を理解してくださいますが、まだその体験をされてない方は 「話し合いってはいけない」という奇をてらった言葉に、拒絶反応を持ってしまわれている事もあるでしょう。
私が常々、話し合ってはいけません、と書いていますがそれは私の中での一般論です。
どんな人も どんな問題も、誰もが絶対にいけないとは言っていません。
話し合いは 平和的で、建設的で、荒っぽくない一番理想的な方法と思います。
ただ、世の妻たちは、話し合いをしましょうと言いながら、夫の日頃の行動に不満を体全体に溜め込んで、まず「この頃のあなた、おかしいよね?」と腕組をしながら話し合いをスタートさせます。
こんな風に書くと「腕組なんかしていません」という妻がいますが、揚げ足を取らないでほしいのです。
例えば 本当に浮気をしているご主人を前にして、最初から説教するぞという意気込みが目にも顔にも現れていると、ご主人は尻込みしませんか?ということです。
話し合いの入口から、妻が腕組しているような気構えでいると、それに対して夫はどう思うのか、想像をしてその腕組スタイルで行こうと思ったのですか?ということです。
こんな風に言うと、「私が苦しい思いをしているのに何故夫の気持ちを考えないといけないのですか?」
と、これまた喧嘩腰。
つまり、妻が自分のスタイルが喧嘩腰であることに気づいていないのです。
妻は自分の思いを伝えること、つまりOUTPUT(アウトプット)中心になり、相手がそれを聞いてどう思うかをまったく考えてないというのに等しいのです。
とにかく、こんなことを言おう、自分の苦しみを知ってほしい、これまでどれだけ妻の私が我慢をしてきたか、それを伝えたくて仕方がないという感じです。
また、その逆バージョンの妻もいます。
それはもう最初から泣いてしまっているくらいの気の弱い、訴え型です。
これはこれで 夫にすれば、苦手な場なのです。
でも、また こう書くと夫の苦手なことをしなさんな、という事ではなく、夫の心を解れということでもありません。
少なくとも妻は自分の持つ、「話し合いのスタイル」がどうであるか知りもしないということが、難点なのです。
話し合いというのは、読んで字の如し。
話が合うということです。
これは 何も同意見ということではありません。
むしろ、同意見なら話し合う必要はないですからね。
話とは 呼吸の事です。
もっと言うと、息が合わなければ、海に住む物と、地上に住む物との違う種類の生き物とは、息が合わないのです。
生きるステージが違うのです。
話し合いは、お互いが意見の違いを、擦り合わせることだとすると、お互いが擦りあわせたいと思うことが基本です。
でも 最初から腕組している妻は 夫に説教したいという気持ちが強く、夫の行動にダメ出しをしたいということが気持ちの表れです。
すり合わせというのは互角の立場でこそ、叶う事です。そう考えるとご主人は、説教されたいと思っているか、と言うと、答えは明白です。
夫は妻の言葉に対して 防御しようという気持ちが先に働いて、態度も硬直させます。
では、話し合いのスタイルと、出だしから夫がどのように、妻の言葉を捉えるかと言うことは妻は想像ができていないという事になります。
妻の話を聞いて夫が、どう考えるとか、その先の事を想定出来ないと、今ある思いを告げるというのは
単なる、「吐き出し」にしかなりません。
話し合いというのは 想像を絶する結果になってはいけないのです。
そうなると こういう風に話を進め、目標にたどり着くには どういう風に話を持っていけば、上手くゴールするかは、考えてないということになります。
将棋だって、相手の手を、二手三手読んで、自分の手を考えるのです。
自分がここに、将棋の駒を打ちたいということではないのです。
自分が最後に勝つために、相手がどんな手を打つかを読めないと、自分の駒だけを好き放題置けばいいというのではないのです。
そういう風に考えると 「あれっ?」と思いませんか?
話し合いという平和的交渉というつもりだったのに、将棋の勝ち負けの勝負の話に擦りかわりましたね。
そうなんです。
話し合いとは 「戦争」の反対語であるだけで、目的は果たさないと意味がないのです。
夫婦の話し合いは勝ち負けという言葉には。そぐわないですよね。
でも、妻の話し合いのスタイルは まるで夫を叱りつけるような目線で、「二度とやっちゃダメよ」という雷を落とさんばかりの妻のタイプで 夫は負けるしかないのです。
では もう一歩、掘り下げますと、夫が浮気を妻の雷でやめようと思っているかどうかです。
私は妻が雷を落としたから、浮気をやめた男性は見たことがありません。
夫が妻に浮気がバレたからと言って浮気をやめた夫は 本当にはありません。
しかし、あまり妻の怒りが強いと、ここは大人しく言う事を聞いておかないと、浮気相手の女性になにを妻がするか分からないから とりあえず「浮気相手の女性と別れる」と言うしかなくなるのです。
つまり浮気を止めるというのは 妻のためではなく 夫は自分の身の危険を感じているのと、浮気相手に何かをされたら、浮気が続けられなくなるという防御心が働き、とりあえず妻には浮気は止めると宣言するのです。

これが強い妻と、浮気をやめない夫という組み合せを作ってしまいます。

こういう風に、入口から怒り心頭の妻であれば、夫はどういう風にしたら、この浮気が続けられるかと
頭の中でグルグル回して、この場を上手く収めることを考え出すのです。
つまり 昔子供の頃に悪さをして、家に帰れば母親が玄関のところで、仁王立ちで待ち構えているアレです。
こんな事で親の言う事を聞くはずがなく、悪るかったと、とりあえず謝っちゃえ、となります。

こういう事を大人の夫にすれば、もっと悪知恵が加わります。
夫も妻の言う事を大人しく聞いているタイプばかりではなく、妻の日頃の態度をなじります。
そして 妻のその態度に嫌気がさしたとばかり、猜疑心を持つ妻なんて、自分からも願い下げというような事を言い出します。
そうなると妻は、今後夫を疑わないと言う事を誓わされますし、その約束を万一破ったら、もう夫とから離婚宣言をされるというペナルティーを負わされます。
これでは どっちが悪いことをしたのか、分からなくなります。
つまり、妻が強いタイプだと 強い態度で話し合いに臨みます。
その弊害は 夫が嘘をついて、とりあえずその場を逃れるという結果か、夫が逆ギレをして妻を反対に
脅迫してくるというどちらかになります。
でも、もう一つ、役者の夫のタイプがあります。
この場合は不倫の程度については うやむやにし、終わった事とか、終わらせるから時間をくれというような、お茶を濁しますが、妻には頭を下げて許しを乞います。
そしてその後は妻と仲良くするように努めます。
一番厄介なのがこのタイプです。
これは 妻がどちらかというと、弱いタイプの場合です。
夫の浮気が発覚すると、色々夫の持ちものや携帯を調べ 浮気の実態を掴み、夫に「浮気をやめて」と泣いて訴える妻のタイプです。
こういう弱いタイプの妻は、夫も酷いことは出来ないので、とりあえず妻が泣かないように、なだめ優しい言葉で二度と浮気をしないと誓います。
その結果、どうなるかというと とりあえず夫婦は再記を誓い合うので 妻にすれば目的は果たしたように、一見勘違いをするし、またそうしないと前に進めないという思いで、夫婦修復の道を歩み出します。
でも その両方の妻が こういう話し合いの後、結局カウンセラーの門を叩く事になるのです。
しかし、残念ながら 話し合いの好き?な妻は どういう訳か 心理系のカウンセラーのところに行きます。私のところに来られる方は むしろ色んなカウンセラーのところに行った後です。
メンタルカウンセラーなどのところで、夫の心を取り戻す「良き妻運動」を勧められ、半年一年、夫に良き妻と思って振り向いてもらう為に、明るく毎朝おはようと 夜はお帰りを元気に言います。
話し合いの手法を一番だと考える妻は、夫と話し合いという言葉では無理だと感じたあとは、今度は心を取り戻す、メンタル方面を目指す事になります。
話し合いというのも心を動かさないと意味がないので 同じなのです。
でもね、妻の言葉を借りるとすれば、言葉でダメなら 心だという訳です。

その結果・・・・
もし 効果があったなら 私のところに来る必要がないのですが、夫婦仲がむしろ悪化したと当方に来られるのです。

ここで 妻の決めつけが強すぎると言う事を知っていただきたい。
話し合いや心理作戦が 平和な方法だと決めつけている事を。
そして話し合い以外は、後は事を荒立てると言って裁判などしかないという決めつけをしているのです。
本当は それ以外にも方法があるし、いえむしろ話し合いなんて浮気問題には一番やってはいけないことなのですが それを誰も言う人はいません。
話し合いが本当に平和的でしょうか?
ちょっと、話が違う方向に行きます事をお許し下さい。
国家間の事でもそうです。
話し合いが出来ない国同士が戦争をします。
宗教が違い、歴史が違い、文化が違うと 理解は困難です。
でも、相手国が話し合いをしたいと希望してくるなら、それは話し合いが成り立ちます。
話し合いをしたいということは 相手国も話し合って解決したいという考えの持ち主です。
そうなると経済的な問題などは 数字のすり合わせであったり、交渉であったりしますがお互いの国家間が、合意の出来る線を見つけ出せばいいのです。
そこにはどちらかが譲らないといけない部分もありますが これはお互いが譲り合おうというのが
話し合いですから、話し合いで決着が着くのです。

でも これを夫婦に例えると、妻も夫も両方が話し合いをしようと望んだ場合に その効果は絶大です。
しかし、妻が夫に、「ちょっと話があるの、そこに座って」となると 夫はその話し合いは望んでおらず、できれば早くその席を立ちたくなります。
こういう話し合いの姿勢が、ゴールを決めます。
そういう事で 話し合いというのは お互いが望んでこそ、良い結果を生みますが、どちらか一歩だけが望んだ場合は その話し合いを言い出したほうが、イニシアティブを取り、その言い出した方の独壇場になりがちです。
そうなると その話し合いの議題が、議長の望むものであっても 課題を与えられた夫にすれば、その場を逃れるために 嘘ででも「二度としません」と、席を立つのを急ぐだけなのです。

こういう事を経験した妻は これで何故話し合いをしてはいけないか、分かってくださるでしょう。
夫が何故、嘘をつくか、何故話し合いに逃げ腰か分からない妻は、いつまで経っても言葉で夫を征したいという考えしかないからなのです。

一つの方法をしてみてダメなら 他の方法を試せばいいのですが 他の方法を知らないから 出来ないだけなのです。

では、何故 話し合ってはいけないのでしょうか?

その答えは簡単です。
話し合いでは浮気はやめられないのです。
これに尽きます。
浮気は 色々肉体的な付き合いも含まれますので、すでに起きてしまっている肉体的付き合いをメンタル的に、つまりココロに訴えても無駄なのです。
妻の言葉で夫の性欲と一緒になった浮気を制することは出来ません。
夫は浮気というアクションをすでに始めているのですが アクションを制するのは、言葉では無理です。
よほど宗教を信仰していて、その教祖様から言われた言葉以外は自制心がないから始まった浮気には
妻の言葉で自制はしません。
これが話し合ってはいけません、の大きな理由です。
要は自制心がないから 浮気をしたのです。
それに、自制心に訴えかけるという言葉という話し合いは効果がないということになります。
浮気というのは 体を伴う遊びです。欲求の伴ったボディーランゲージです。
それを 道徳心に訴えるという話し合いをしても カラダの問題は解決出来ないです。
だからと言って 浮気相手と同じような事をすぐに妻にしないさいということではありません。
長年、夫婦がセックスレスに陥っている場合は 別の問題もあるでしょう。
だからこそ 私は話し合いと言う前に、その話し合いが効果があるかどうか、そして妻がそういう話し合いを上手に運べるタイプか、まずは自分のことがわかっていますか?と今一度考えて欲しいのです。

夫が浮気相手と刺激的なセックスを楽しんでいるとしたら 夫を取り戻したところで妻はそんな浮気相手と同じようなことは出来ません。
その「出来ない事」に対して、妻はそれはそれとして、と道徳観で迫るということになります。
こうなると夫の本当に望む物と妻の望むものとが 混ざり合うはずはないのです。
その結果、「もう浮気相手とは別れる」と話し合いを早々に切り上げる事になりますが 止めると言われた以上、妻もそれ以上の猜疑心をぶつけることすら、許されなくなります。

ひつこくこの事を今日は2回書きました。
もう分かって下さいましたか?
話し合いを望む妻ほど、話し合いが上手くありません。
ご主人が 話し合いに対して どう思っているか 夫の心の中を読めてこそ、メリットはありますが
妻が強気なタイプはまず、自分の気持ちを吐き出したい、何か一言言わないと気が済まない。
これは思いの吐き出しであって、とにかく自分の気持ちを分かって欲しいというアウトプットタイプです。
浮気のことに無知な妻は(当たり前ですが)夫の浮気を止めることができるかどうか読めないままで話し合いは、妻の不満の吐露にしかなりません。
そういう事で、力で制するのではなく、夫の心を読み進めましょう。
これは浮気夫の言い逃れを許そうということではありません。
むしろ 言い逃れかどうかすら見分けられないなら、それは話し合いをしても、またもや夫の嘘に言いくるめられるだけです。
そういう一手二手を読めるくらいになりましょう。

暴力的ではない反対語のような意味で捉え話し合いは、平和的交渉と考えるのは大間違いです。
話し合いがベストで、それ以外は、「事を荒立てる」と誤解していませんか?
もちろん、何でも波風立てない、生ぬるい事で解決が出来ないのが浮気問題です。
でも 話し合いという手法しかしらないと言うことと、それがベストなのかは別です。
まして 平和的交渉だとすると 妻であるあなたは その話し合いは得意ですか?
浮気相手に 妻が自ら、直談判に行きたいという事を言われます。
そこで 何をしたいかと聞くと、「夫と別れて家庭に戻してくれ」と。
そして「妻子があるのに、人の夫にちょっかい出した事」を言いたいそうなのだそうです。
そうなると 浮気相手も簡単に浮気を認めることはできませんので 反論してくるかもしれません。
日頃から 恐らく夫は妻の悪口を浮気相手に言わないと、「君が好きだ」になりませんから。
また、相手のタイプによっては素直に認めて、ごめんなさいと泣いてくるかもしれません。
そうなると夫にすれば 浮気相手を責めた妻には一層憎しみを抱きます。
でも それで夫が浮気相手と別れてくればいいのですが こんなことで別れた不倫カップルはのぼ見たことがありません。
と、いうことで 浮気相手に告げ口?することも 効果があればいいのですが、妻が恐らくヒートアップして、その話しあいも意味がありません。
では、何故 そうまでして効果的でない話し合いをしたいか、というと、それは、妻が黙っていられないということなのです。
もっと言えば 「一言、言わずにおられない」ということで、直談判に行った後の事を何も、想定がないと行き当たりばったりということが言えます。
これまたアウトプットだけということです。
だから 自分から言葉を発したいというタイプの妻ほど、その後のことを何も考えてない勢いだけの人と言えるのです。
これでは、問題は解決しないのですが それ以前に、自分のこのスタイルが正しいと自信があるのが問題です。
自分が一番正しいと思うと相手のココロが見えなくなります。
心を取り戻したいと願って取った方法ですが一番、そのココロが読めない方法を選んでいると言わざるを得ないのです。
だから 自分から話し合いをしたいと持ちかける妻の場合、往々にして気が強く、じっとしてられないタイプが多いのです。
何か言わずにおられないというタイプです。
これは自分が、問題を解決したいというポジティブなタイプと云えますが、別の意味で、相手の心を読むことが苦手です。相手よりまず、自分が言いたいことが先にあるのです。
そして そこから生まれてくる相手の言葉に対して 上手く作戦を立てるというより、それにダメ出しをしたくなるようです。
ね、平和的交渉を望む割には 意外と 攻撃的です。
争いごとは避けたいと思いながら、一番争うような結果になります。
夫婦喧嘩にしても同じです。
誰も最初から夫婦喧嘩をしようとは思っていません。
話し合いをしようとした結果、意見が合わず、ヒートアップした結果が夫婦喧嘩です。
でも、まだ夫婦喧嘩をしているうちの方が平和かもしれません。 
ダメなのは 夫婦喧嘩の結果、椅子を蹴って夫が話し合いを却下したりすることです。
これは問題がうやむやになり、迷宮入りさえしますので 話し合いをするなら しっかり
仕留めるくらい、作戦を立てて下さい。

あ、そこで ちょっとここでは、番外編になりますが浮気をしている夫から話し合いをしたいと持ちかけてきた場合のことを書きます。
その場合、それは概ね 離婚宣言である場合があります。
いきなり離婚とは言わなくても、離れて住みたいとか、一人になりたいとか 僕には居場所がないとかの理由で距離を置きたいと言ってきたら それは離婚を意味します。
ましてや夫から元々、別居しようといわれている場合は、話し合いを言ってきたら、それは離婚宣言である場合が殆どです。
ましてや、すでに家を出てしまっている場合は、強硬手段に入ったと云えますので、今更話し合いを・・・なんて眠ぼけた話を言っている場合じゃない。
この問題こそ、急を要します。
しのごの言っていないで 一日も早く お越し下さいね。
では、今日はここまで。

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Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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