2013年を読み解くヒント
日本政策金融公庫総合研究所が、最近出した調査レポートに、
中小企業の海外展開と外国人人材活躍への取り組み(2012年11月30日)
があります。これは、海外展開している中小企業に、外国人の人材活用の現状と、問題点等の調査をした結果をまとめたものです。
内容を見ると、中小企業でも外国人の採用は進んでいるが、大企業と同じく、中間管理職までがほとんどであり、経営層はあまり進んでいないこと、採用する人材は、日本に留学経験があるなど、日本に何らかの関係のある人材を幹部に採用している例が多い事、日本企業に応募する人材の動機は、日本企業で働く事で自らの成長に資することができる等の積極的なものが多い反面、その問題点として指摘しているのは、日本人社員との給与、待遇を含めた人事上の格差、年功序列等をあげています。
興味深い結果としては、日本企業の海外拠点で採用された幹部は、日本本社で勤務することに魅力を感じていないことがあります。
これからの日本企業は、このような外国人人材の特性を十分考慮した上での、うまい人材マネジメント力が必要となりますが、急がれるのは、そのようなマネジメント力を持った本社人材の育成でしょう。