ベンチャー投資はいまだ回復せず
クラウドソーシング型技術開発プロジェクト支援サイト KNOW-MAを開発したわけですが、その動機についてお話します。
企業にとって、大企業であれ、中堅中小企業であれ、技術開発は自社事業にとって、重要な役割を果たしています。
従来は、自社事業に不可欠な技術を開発しなければならない場合、自社技術者に課題を与え、開発させてきました。これは、技術開発という業務が、将来事業を決するため、極めて機密性が高く、社外に情報漏えいをしたくないという戦略がとられてきたからです。
しかし、世界がグローバル化し、高い技術力を持った人材が、企業外にもみられるようになり、いわゆる、知識の分散化の時代になってきました。例えば、大企業を若くして離れ、ベンチャー企業を起こしている人たち、大企業を定年退職した人たち、大学で産学連携に携わっている研究者たちです。また、中小企業の中でも、自らの技術を適用した新しい事業を求めている企業はたくさんあります。
つまり、世の中には、高い技術力を持つ企業や研究者をはじめ、必ずしも高度ではないが独自の技術を持ち、他に応用したいと考える人たちが増えているのではないでしょうか。
さて、従来、自社技術者で自社開発を行ってきた企業は、専門技術の高度化と多様化のために、自社技術者の育成に時間がかかり、このグローバル競争時代、そのような余裕がなくなってきつつあります。そのため、中途採用での即戦力人材に頼ったりと、かなりの努力をしているのが現状です。
もし、技術や人材が、技術課題毎に、外部調達できるシステムがあればうれしいのではないか。
これが、KNOW-MAの基本的な開発動機です。 (つづく)