「合議制に依存してリーダーシップを発揮できない」後継社長の原因と改善策

上原輝夫

上原輝夫

テーマ:先代社長から後継社長への「不満」を改善する方法

同族.家族経営において、後継社長が「皆の意見を聞かないと判断できない」として合議制を重視し過ぎるケースがあります。その影響で意思決定のスピードが鈍り、組織の方向性が曖昧になります。
社員は「社長が決めてくれない」「責任を取らない」と感じ、信頼や尊敬が薄れる恐れがあります。合議制は多様な視点を取り入れる上で有効ですが、最終的な判断と責任はトップが担うべきです。以下にその原因と、手っ取り早くできる改善策を整理したいと思います。


原因①:先代の影響による「慎重すぎる姿勢」

先代が熟慮型で、何事も合議で決めていた場合、後継社長も「独断は危険」「皆の意見を聞くのが正しい」と思い込み、決断を避ける傾向があります。特に同族.家族経営では「先代のやり方を踏襲すべき」という心理的圧力が強く働きます。

改善策:意思決定の「範囲と責任」を明確にする

すべてを合議で決めるのではなく、「戦略」「採用」「投資」など社長が判断すべき領域を明確にし、社内に宣言することで、社長自身も責任を意識しやすくなります。先代のスタイルを尊重しつつ、自分の判断領域を確立することが重要になります。

合議制

原因②:「失敗への恐れ」が強すぎる

後継社長が「自分の判断で失敗したらどうしよう」「社員に責められるかもしれない」と不安を感じている場合、合議制に逃げることで責任を分散しようとします。これはリーダーとしての自信不足のからくるものです。

改善策:「小さな決断」で成功体験を積む

リスクの低い案件(社内イベントの方針、備品の選定、業務改善の施策など)を社長自身が単独で判断し、結果を振り返ることで「自分で決めてよかった」という成功体験を積み重ねます。これが自信と決断力の土台になっていきます。

原因③:「社員との関係性」に過度に配慮している

社員との関係を壊したくない、反発されたくないという思いから、社長が「皆の意見を聞いておいた方が安全」と考え、合議制に偏るケースがあります。これは“好かれたい社長”の典型的な心理で状態です。

改善策:「決断の理由」を丁寧に説明する習慣をつける

社員に好かれることよりも、納得感を持ってもらうことが重要です。決断後に「なぜこの判断をしたのか」「どんな情報をもとに考えたのか」を説明することで、社員は社長の思考を理解しやすくなり、信頼が生まれます。説明責任がリーダーシップを支えるようになっていきます。

原因④:「合議=民主的」という誤解

合議制を「社員の声を尊重する民主的な経営」と捉えすぎている場合、社長が自らの判断を封じてしまいます。結果として、誰も責任を取らない“責任の空白”が生まれ、組織の統率力が失われていきます。

改善策:「合議は意見収集、決断は社長」と定義する

合議はあくまで意見を集める手段であり、最終判断は社長が行うという原則を社内に明示します。「皆の意見を聞いた上で、最終的には私が責任を持って決めます」と宣言することで、社員も社長の役割を理解しやすくなります。

原因⑤:「家族経営のしがらみ」に縛られている

親族や古参社員との関係性が複雑な場合、「誰かの意見を無視すると波風が立つ」と考え、社長が判断を避ける傾向があります。これは同族.家族経営特有の“空気を読む経営”の弊害です。

改善策:「経営判断は会社の未来のため」と位置づける

社長が「これは個人の意見ではなく、会社の未来のための判断です」と明確に伝えることで、感情的な反発を避けやすくなります。家族や古参社員との関係性に配慮しつつ、経営者としての立場を貫く姿勢が求められます。

そろい踏み

結びに

後継社長が合議制に依存しすぎてリーダーシップを発揮できない背景には、先代の影響、失敗への恐れ、社員との関係性への過度な配慮、民主的経営への誤解、そして家族経営のしがらみが複雑に絡んでいます。
改善には、意思決定の範囲の明確化、小さな成功体験の積み重ね、決断理由の説明、合議と決断の役割分担の明示、そして経営判断の位置づけの再定義が効果的です。社長が自らの責任で決断する姿勢を示すことで、組織は方向性と信頼を取り戻します。決断力と責任感が、組織の未来を切り拓いていきます。




・同族.家族で経営する会社の相談相手コラム

先代社長から後継社長への「不満」を改善する方法
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上原輝夫
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上原輝夫(経営・生き方・終活カウンセラー/行政書士)

行政書士ヒューマンサポートオフィス

資格と前職での経験、これまでの実績を最大限に活かし、「会社と家族の相談相手」として、経営・メンタルケア・終活を応援、サポートします。お客さまにとって何でも話せる気軽で身近な相談相手を目指しています。

上原輝夫プロは琉球放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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