社員が見ているのに「覇気のない」後継社長の原因と改善策
同族.家族経営における後継社長が、現場や顧客の実態を自らの眼で確認せず、机上の情報や幹部の報告だけで判断するケースは少なくありません。
これは単なる怠慢ではなく、組織文化や心理的背景、育成環境に根差した構造的な問題です。以下にその原因と、手っ取り早くできる改善策をまとめます。
原因①:「社長は現場に出るべきではない」という誤った役割認識
先代や周囲の幹部が「社長は現場に出るものではない」「現場は部下に任せるべき」という価値観を持っていると、後継社長はそれを忠実に守ろうとします。結果として、現場に足を運ぶことが「格を下げる行為」と誤解され、距離を置いてしまいます。
改善策:現場訪問を「戦略行動」として位置づける
現場に出ることを「戦略的情報収集」「顧客価値の再確認」として社内に明言し、定期的な現場訪問をスケジュールに組み込むことで、社長の行動に正当性を持たせられます。たとえば「月に1回、重点顧客を訪問」「四半期ごとに現場ヒアリングを実施」など、ルール化することで習慣化することが可能になります。
原因②:報告文化への過信と現場への不信
同族.家族経営では、幹部や親族社員が「社長に良い報告だけをする」傾向があります。後継社長はその報告を信じる一方で、現場の声を「雑音」として捉えがちです。これは情報の偏りを生み、判断の精度を著しく低下させていきます。
改善策:「逆ヒアリング制度」の導入
現場から直接意見を吸い上げる仕組みとして、社長が現場スタッフに対して「質問する」形式のヒアリングを導入します。たとえば「最近困っていることは?」「お客様からよく聞く声は?」など、簡単な質問を通じて現場の実態を把握できます。これにより、報告のフィルターを通さない一次情報が得られ、判断の質が向上します。
原因③:顧客との接点が少ない育成環境
後継社長が育成段階で営業や現場を経験していない場合、顧客との接点が希薄になり、「顧客の声を聞く」という発想自体が乏しくなります。これは家族経営にありがちな「いきなり役員」「いきなり社長」パターンに起因していきます。
改善策:「顧客同行」のルーティン化
営業担当やカスタマーサポートとともに、社長が顧客訪問に同行する機会を定期的に設けます。形式的な挨拶ではなく、顧客の課題や要望を直接聞く場として活用することで、顧客理解が深まり、経営判断にもリアリティが加わります。同行は「月1回」「重点顧客のみ」など、負担の少ない形で始めると効果的です。
原因④:「現場に出る=問題がある」という誤解
社長が現場に出ると「何か問題があるのでは」と社内がざわつくケースがあります。これは過去に「社長が現場に来るのは叱責の前兆」という文化が根付いている場合に起こります。結果として、社長自身も現場に出づらくなり、ますます距離が生まれます。
改善策:現場訪問を「感謝と対話の場」に変える
社長が現場に出る目的を「叱責」ではなく「感謝と対話」に明確に切り替えることで、現場との関係性が改善されます。たとえば「現場の工夫を褒める」「顧客対応の努力を称える」など、ポジティブな接点を意図的に作ることで、社長の訪問が歓迎されるようになります。
結びに
後継社長が顧客や現場を直接見ない背景には、役割認識の誤り、報告文化への過信、育成環境の偏り、そして社内の誤解が複雑に絡み合っています。
これらを解消するには、現場との接点を「戦略的行動」として再定義し、定期的かつ自然な形で社長が現場や顧客と関わる仕組みを作ることが重要です。
現場を見て、顧客の声を聞くことは、経営の羅針盤を手にすることに他なりません。後継社長がその一歩を踏み出すことで、会社はより強く、より柔軟に進化していくようになります。
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