売上が増え利益も上がれば経営は楽になる⁈

社長さんと、日々経営について、色々なお話をさせてもらっています。「毎月毎月売上が増えて、利益も上がっていけば、経営も楽になると思ったけんだけど...」と嘆かれるケースが多々あります。実のところは、売上が増えれば増えるほど、利益が上がればあがるほど、経営は楽になるどころではなく、資金手当てする場面も増えてくるので、逆に厳しくなります。社長さんも楽になるのではなく、大変忙しくなります。

売上が増えれば増えるほど、仕入が増え、商品や半製品などの棚卸資産が増加し、資金繰りが窮屈になります。売上が増えても、現金回収ではなく売掛金や受取手形が増えるので、仕入や家賃や給与等の経費支払いの為の「運転資金」を手元に確保しておく必要もでてきます。売上が増えて、利益を獲得して、成長する過程では、必ず資金不足に陥ります。売上が増え、利益が上がっても資金的には、決して楽にはならないものです。

社長さんが、損益計算書(P/L)の利益に目が行き過ぎて、貸借対照表や財務諸表全般(B/S)に目がいかない場合は、支出（資金繰り）や在庫（棚卸資産）や債権回収（売掛金・受取手形）の管理が後手後手になり、対応が遅い場合には、資金不足の状況が顕著に現れてきます。会社が成長している時は、余裕を持った資金繰りと、状況に応じた手当が日々必要になってきます。

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