○仮登記と対抗力○

宮本裕文

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テーマ:権利関係


仮登記だから大丈夫?

仮登記とは

「本登記をするための要件がそなわっていない場合に、将来の本登記の順位保全のため、あらかじめする登記」のことをいいます。

対抗力はない

仮登記のままでは権利の変動を第三者に対抗するための効力、すなわち「対抗力」がありません。単にその順位を保全(確保)するだけの効力、順位保全の効力しか有しません。

本登記により対抗力をもつ

後日に、その仮登記に基づく「本登記」をすることによって、はじめて第三者に対抗力をもつことになります。後に、本登記がなされれば、本登記の順位は仮登記の順位により決まります。

例えば

A所有の土地を、AがBに売却し、Bが仮登記後、AがCに売却し、Cが本登記することは可能です。しかし、Bが仮登記から本登記にすると、Bが対抗力を有し、 C の登記が職権で抹消されます。

仮登記の付いた不動産取引はしない

このように、仮登記の付いた不動産を購入することは問題ありませんが、大変危険な取引となります。
「仮登記だから、抹消してもらえば大丈夫!」などと、安易な考えは間違いであり、買受候補の不動産から除外するのが賢明です。



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宮本裕文
専門家

宮本裕文(宅地建物取引業者)

有限会社富商不動産販売

障がい者(心と体)に特化した賃貸住宅入居支援の専門店です。また、宅建士として37年の知見を基に不動産お役立ちコラムを発信しています。

宮本裕文プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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