敷金と法的関係。貸主、借主の変更と敷金の関係は？

敷金の意義。

●敷金とは

①敷金によって担保される債務

・敷金によって担保される借主の債務は、賃貸借契約から生じる一切の債務となります。

②契約期間中の借主からの相殺の禁止

・敷金返還請求権は、賃貸借契約が終了し、物件の明け渡し時に発生します。
従って、契約期間中は、借主は、敷金返還請求権と賃料債務とを相殺することは出来ません。（賃料の２ヶ月分を敷金として預けているから、２ヶ月間は賃料を支払わない等の主張）

③敷金返還と明け渡しの関係

・敷金返還請求権は、契約終了時ではなく物件の明け渡し時に発生します。
従って、借主の明け渡し義務が先となります。

④貸主・借主の変更と敷金関係

・貸主の地位が移転した場合（いわゆるオーナーチェンジ）、）敷金関係も当然に新貸主に引き継がれるとされています。

それに対し、借主の地位が移転した場合（賃借権譲渡等）には、敷金は当然に新借主に承継されず、旧借主に敷金を返還（債務など差引いて）し、新借主から改めて預け入れるのが原則となります。




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