理不尽な特約=理不尽な家主。

宮本裕文

宮本裕文

子供禁止特約?


●先日、知人の息子さん夫婦(正式には婚約中)が相談に来られました。

・その内容は、新居として借りるマンション(県外)の賃貸借契約書の特約
事項に「子供が生まれたら契約は解除となり翌月の末日までに退去する
こと。」との特約記載があり削除を求めても応じてくれない。

●どうすれば?とのこと。

・契約自由の大原則ですから、条件・内容は当事者間の自由です。ただし、
借地借家法の強制規定に反する特約や公序良俗に反するものは効力を
生じません。

●この「子供禁止特約」は公序良俗に反するものと考えられ無効といえます。

家主からすれば子供が生まれることにより「泣き声」「足音」「室内の傷み」が
予想され、その回避を考えた特約なのでしょう。

どうすれば?答えは2つです。

①トラブルの可能性を十分認識し契約する。(特約に従う)
②契約を断念する。

当然、私は②を強く勧めました。理不尽な特約を付ける家主は他にもトラブル
が予想され、借主にとって不利益な契約となります。

また、媒介管理業者も家主に対し、このような特約は削除するようにアドバイス
するべきだと思います。

それにしても少子化が大きな問題となっている現在において、「子供禁止特約」
がまだ存在しているとは、正直驚きでした。


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宮本裕文(宅地建物取引業者)

有限会社富商不動産販売

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