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ある俳優が舞台に穴を開けてしまい、謝罪している様子がテレビで流れていました。
一日一回の上演で、その俳優の出番はおよそ半分を占めていたそうです。
客席は埋まっていましたが、開演時間になっても当の俳優が現れなかったため、急遽、上演中止となったとのことです。
その結果、チケット代の払戻し、振替上演の費用、観客の自宅から劇場までの交通費など、大きな損害を与える結果となりました。
では、何故、その俳優は現れなかったのでしょうか。
一日一回、残り一週間ほどの上演で、時間は毎日同じではないそうです。
俳優は当日の朝、一度目を覚ましましたが、午後7時の開演時間までまだ時間があると思い、改めて眠り、午後2時ごろ起きたと話していました。
一方、劇場では午後1時の開演に俳優が現れないため、大騒ぎとなっていたそうです。
午後1時と午後7時。つまり、「1」イチと「7」シチを聞き間違えたわけです。
本当に単純なミスと言えましょう。
この場合、話し手と聞き手のどちらに責任があるのでしょうか。
ビジネスにおいては、話し手が聞き手に正確に伝えるよう、心掛けることが大切であると考えます。
では、どうすれば正確に伝えることができるのでしょうか。
「イチ」と「シチ」のように、聞き間違えやすい発音は、同じ意味で違う言い方で伝えるように工夫します。
つまり、「イチ」と「ナナ」というように。
また、聞き手も話し手任せにせず、自分の聞いたことが正確であるか否か、確認することが大切です。
「明日の開演時間は午後ナナ時、つまり、19時ですね。」と、復唱確認すべきです。
今回の信じられないようなミスは、話し手の伝え方の工夫と聞き手の復唱確認で、実は防ぐことができたのかもしれません。
ちなみに、飛行機のシートナンバーにも工夫がされています。(ANAの機内トリビアより)
B747-400の座席は一列が3席(A、B、C)、4席(D、E、F、G)、3席(H、J、K)となっています。
お気づきでしょうか?
「I」が使われていないのです。
なぜなら、「イチ」なのか「アイ」なのか、はたまた「エル」なのか、紛らわしいからです。
間違えやすいものを最初から除いておく、というのも一つの知恵と言えるでしょう。
人間だから間違えはありますが、だからこそ、ミスを減らす努力と工夫をしていかなければいけませんね。
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