オメガ シーマスター 修理 オーバーホール Cal.565
今回は シーマスター コスミックの修理 オーバーホールのご紹介です。
今回はかろうじて動きますが、長年眠らせていた時計の再生になります。
まず、シーマスターコスミックですが、1976年にオメガは明確なジャンル分けをしています。その中のシーマスターは防水性を備えるスポーツモデルとして確立しています。さらに本題のコスミックは、ニューシーマスターを代表するモデルだと思います。 ワンピースケースの使用で防水性を高め、特別設計のリュウズが使用され、ここにも防水性の向上を図っています。
、、、ですが、製造から30年を超えていますし、防水を過信せずに、手洗い時には外すなどの配慮は必要だと考えています。 機械式に限らず、時計のトラブルの原因で多いのは湿気や水入りが驚くほど多く、このように防水性の高い時計になりますと、一度水が入ると逆に水は抜けないからです。もし万一水が入ってしまった可能性が有ると思われる方は、すみやかに、専門の修理やさんに診てもらう事をお勧めいたします。
今回のコスミックは、水入りの形跡はありませんが、あろう事か、文字板に変形が見受けられます。推測するに、機械を取り外す際に本来回転させて機械を取り外すのですが、回転させずに無理に取り外そうと変形させてしまったものと思います。今回は文字板はこのまま使用してほしいとの事ですのでこのまま使います。 それもそのはず、実は持ち主は父親から譲り受けたものとの事。なおさらこの文字板の変形が残念でなりません。
機械の方はと言いますと、切り替え車(自動巻きと手巻きの切り替えの役目をする車)が変形していました。これまた組み立て時の確認不足で歯車がかみ合わないまま受けを締めこんで変形させてしまったものと推測します。
本来なら躊躇することなく交換すべきですが、この年代のオメガの部品はプレミア価格で部品が大変高価になりますので、極力部品を出さないために不本意ですが、修正いたしました。
慣らし運転も終盤そろそろお客様の元へ還る日も近いです。
アンティーク時計修理・販売 フジヤマ時計店
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