労働契約法改正  ⑤

西野弘幸

西野弘幸

テーマ:法改正

さてさて、かなり間が空いてしまいました。

既に、労働契約法の改正もスタートしてしまいましたが、この法律が実際に生きてくるのはこれからです。

前のコラムに書いた通り、クーリング期間について触れていきます。


期間雇用を更新して、「5年を超える契約が締結された時」に「労働者からの申し出」で、「無期契約に転換する」という事でしたが、この「5年間」をどのように計算するかという事なんです。


原則として、この5年は「継続している必要はありません」

良く行政の非常勤職員等にある「間が1週間」等であってもこの期間は、計算の対象に入れます。

ただし!!

何でもかんでも計算に入れていては、大変です。

そこで設けられたのが「クーリング期間」です。

これは、契約期間と契約期間の間に、無契約期間(契約がない期間)が6か月以上あった場合には、その無契約期間の前の期間は、計算の中から除きましょう。というもの。

大げさな事ですが、1年契約を4年間続けた後、半年間契約がない期間があれば、その次に1年契約があった場合その期間が「1年目」となるわけです。


また、この6カ月間は、その無契約期間の前の契約期間(更新も含めて、平成25年4月1日以後始期のある契約)の長さにより少し変わってきます。

その期間の半分の期間で、月単位。1月未満は切り上げです。

つまり、無契約期間の前に9カ月の契約期間があれば、

9カ月 ÷ 2 =  4.5月  という事は、必要なクーリング期間は、5か月。

となるわけです。

ただ、あまり安易にこれを利用すると、「雇止め法理」が適用される場合も有るので注意が必要です。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

西野弘幸
専門家

西野弘幸(社会保険労務士)

西野労務士事務所

新潟労働局の総合労働相談員としても勤務。労働者がいま正に抱える悩みを熟知していることで労使間問題を未然に防ぎ、また起こってしまったトラブルもスムーズに解決へ向かうようお手伝いすることができます。

西野弘幸プロは新潟放送が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

労使トラブルから中小企業を守るプロ

西野弘幸プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼