忘れがちな労務管理の基礎 4

西野弘幸

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テーマ:ついうっかり。

前回の雇用期間に関するコラムに予告しましたが、今回は期間雇用を更新した場合に関して書きたいと思います。

 期間を決めて人を雇う場合。「〇月〇日から△月△日まで」となると思います。アバウトに「〇月ごろから△月ごろまで」なんて決め方はダメですよ。

 さて、その決めた期間で退職の場合には問題が出てこない場合が多いのですが、1年契約で期間を更新や6か月契約で期間を更新と言った場合には、注意が必要です。

 単純に更新を重ねている場合が多いですが、いざ仕事量が減少したり、使っていた部門がいらなくなったりした場合、更新をきちんとしていたかどうかが問われることとなります。

 悪い例を一つ。

・毎年4月1日~翌年の3月31日までの契約で、3回更新していた。
・更新に際しては、特に契約書や通知書も無く、3月の終わりくらいに、「来年もよろしくね」と言ってそのまま使っていた。
・昨年は、ついうっかりそれを忘れていて、4月に入ってから本人に話をした。

 こんな場合、期間の定めの無い契約に近いものと見なされる可能性が大きくなります。

つまり、「契約期間の満了だから」と、簡単に辞めさせられなくなるということです。

使う立場としては、1年ごとに仕事の量等を勘案して更新の有無を決めたいところでしょうが、難しくなってしまいます。

 では、どうしたらよいのか。

 例の場合であれば、2月中には、更新の有無、更新する際の条件の提示等がなされていることが必要です。

また、現在更新が3回以上の場合や、1回以上更新し、その期間が1年以上の場合には、少なくとも30日以上前に予告をすることを求められています。ただし、解雇予告手当等は別のお話ですので必要ない場合がほとんどです。

 さらに、期間雇用者に関しては、来年平成25年に法改正が予定されています。注意が必要です。

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西野弘幸
専門家

西野弘幸(社会保険労務士)

西野労務士事務所

新潟労働局の総合労働相談員としても勤務。労働者がいま正に抱える悩みを熟知していることで労使間問題を未然に防ぎ、また起こってしまったトラブルもスムーズに解決へ向かうようお手伝いすることができます。

西野弘幸プロは新潟放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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