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コラム

適格請求書等保存方式(インボイス制度)

2021年5月10日

テーマ:会社税務

コラムカテゴリ:法律関連

適格請求書等保存方式(インボイス制度)とは
複数税率に対応した仕入税額控除の方式です。

適格請求書とは
「売手が買手に対し正確な適用税率や消費税額等を伝えるための手段」であり、登録番号のほか、一定の事項が記載された請求書や納品書その他これらに類する書類のことです。
また、適格請求書を交付できるのは、税務署長の登録を受けた「適格請求書発行事業者」に限られます。

適格請求書
① 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
② 取引年月日
③ 取引内容(軽減税率である対象品目である旨)
④ 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜き又は税込み)及び適用税率
⑤ 税率ごとに区分した消費税額等
⑥ 書類の交付を受ける事業者の氏名、名称

適格簡易請求書
① 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
② 取引年月日
③ 取引内容(軽減税率である対象品目である旨)
④ 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜き又は税込み)
⑤ 税率ごとに区分した消費税額等又は適用税率

下線の項目が現行の区分記載請求書の記載事項に追加される事項です。
不特定多数の者に対して販売等を行う小売業等は、適格請求書に代えて適格簡易請求書を交付できます。

売手の留意点(原則以下の義務が課されます)
・取引の相手方(課税事業者)の求めに応じて、適格請求書の交付。
・売上に係る対価の返還等を行ったときに、適格返還請求書の交付。
・交付した適格請求書に誤りがあったときに、修正した適格請求書の交付。
・交付した適格請求書の写しを保存。

買手の留意点(仕入税額控除の要件)
・一定事項を記載した帳簿及び請求書等の保存。
・免税事業者や消費者等適格請求書発行事業者以外から行った課税仕入は、
原則として仕入税額控除の 適用を受けることができません。(例えば、テ
ナント家賃を払っているのに貸主が免税事業者の場合)
・簡易課税制度を選択している場合、課税売上高から納付する消費税額を計
算することから、適格請求書等 の請求書の保存は、仕入税額控除の要件
ではありません。

経過措置
いきなり仕入額控除ができなくなれば、その影響は大きくなるので段階的に廃止されることになります。
令和5年10月1日から仕入税額控除の額×80%
令和8年10月1日から仕入税額控除の額×50%
令和11年10月1日以降仕入税額控除の額×0%

適格請求書発行事業者の登録申請
登録申請は令和3年10月1日から提出が可能です。
令和5年10月1日から導入の適格請求書等保存方式の事業者登録は、原則として
令和5年3月31日までに登録申請をする必要があります。

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