ウチだけ?「こんなに寒いとは思わなかった・・・泣」
残念な床下
インスペクションの一環で床下に潜りました。その姿はこんな感じ。
床下を徘徊すると、その家のことがよくわかります。
私は毎年健康診断で胃カメラを飲みますが、床下と屋根裏の状況を観察すると、その家の健康状態がおおよそ分かります。
築35年の木造住宅はおおむねこのような状況です。
断熱材がない場合も多々あるのですが、このお宅では30㎜厚の発泡スチロール状の断熱材が床に入っていました。
当時としてはそれなりに断熱に配慮されたつくりのようです。
今回、この住宅を中古で購入予定の買主様よりインスペクションの依頼をいただきました。
これまで賃貸住宅として利用され来たそうですから、室内はそれなりにキレイです☆
水廻りも一度リフォームされ、お風呂はユニットバスに。洗面化粧台やトイレもリフォームされていました。
しかし、その付近の床下では、断熱材がありませんでした。
あくまで推測ですが、リフォーム時に配管の位置を変更したため、当初あった断熱材を一度取り外したのではないでしょうか。
水道管や排水は、その器具によって立ち上げ位置がバラバラで規格化されていません。
配管しなおした後、当然復旧されるはずの断熱材ですが、地面に無造作に捨てられていました。
「まったくもお・・・(泣)」のため息しか出ません。
見えなければどうでもいいのか?
賃貸だからどうでもいいのか?
同業者として大変腹立たしく悲しく思います。
ユニットバス化した浴室のほうも同様です。
最初は壁に充填されていたであろう断熱材が、だれの仕業か、無造作に垂れ下がっています。
当然ユニットバス内は室内ですが、屋外の環境である床下空間と2cm程の壁板をはさんでいるのみで、
これではユニットバス内の気温は、厳寒期に氷点下になることもあるでしょう。
リフォームとリノベーションの違いはなにか?
という質問をしばしばいただきます。
リフォームはあくまで現状回復であり、機能回復が主たる目的であるのに対し、
リノベーションは価値・機能を付け足してグレードアップする目的であると解釈してよいかと思います。
リフォームして機能(断熱)を落とすとは何事ぞ!(怒)
最終的には「誰に工事を頼むか」という着地点にたどり着いてしまうのですが、
ヤブ医者的な施工者が建築業界にはまだまだ多く存在していることの証明です。
残念!!
このインスペクションの動画はこちら↓