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塩原真貴

木造住宅を耐震・断熱構造に生まれ変わらせるプロ

塩原真貴(しおはらまさき)

株式会社Reborn

コラム

60歳ちょっと前の方、自宅のリ・ボーンを考えてみては?

2019年2月5日

テーマ:リフォーム

なんのためのリフォームか?

冬は「寒い!もっと暖かい家にくらしたい!!」と願い、
夏は「暑い!!もっと涼しい家にくらしたしたい!」と叫び、
地震や土砂災害のニュースを見ると「うちは大丈夫なのか?」と、つぶやき、
ドアにひっかかりがあると「我が家は傾いているのでは?」と疑う。

『でも結局はなにもしない』
人間の心理とはそういうものかもしれません。
私も今、この立場になければ、きっとそんな風だと思います。

割と大きな規模でリフォームする、あるいは家を建て替えるには、相当な決断が必要となります。
漠然と、「○○だったらいいのにな」という程度では、実行できません。緊急性がなければ人は常に先延ばしをしてしまいます。

「何かをやろう、はじめよう」
というときには、動機をはっきりさせておくことが最も重要です。
そこにプラスアルファ、「いつまでに」という時間軸を加えると達成できる可能性が高くなります。

刑事ドラマを見ていると、「ホシ(犯人)の動機は何なんだ!」とボスが部下に怒鳴る場面があります。
”動機”とは人間の行動のもとになる”意識的な”、あるいは”無意識的”な原因。

希望が膨らみ、あれもこれも叶えたいと思うのはだれしもが抱くもので、
次第に金銭感覚が麻痺して、「それくらいならせっかくだから」と積み上げた金額は、予算を大幅に超えることしばしばです。


予算調整(圧縮)をしなくてはならなくなった場面や、優先順位をつけてあきらめるべき事に納得するためにも、家をリフォームしよう(建替えよう)と決心するに至った動機を、注文者、請負者ともにかみしめておく必要があります。

今週末開催される、昨年施工のリノベ現場の見学会。
新築(建替え)ではなく別荘から定住用へのリノベーション工事でしたが、そのオーナーさんの動機はこのようなものでした。

・父(故人)自らが設計した避暑用別荘は築27年。そろそろ手を入れるべきタイミングだ
・ここには、幼いころからよく来ていた。家族との思い出がたくさんある場所。やっぱりここがいい。
・首都直下型地震の懸念もあるので、拠点を東京からこちらに早めに移したい

「古くなったものは廃棄して、新しいものに買い替えたほうが”当然よい”にきまってる」
戦後高度成長期を経て、大量消費、使い捨ての時代を生きてきた私たち昭和の人間。
家電製品にしても、住宅にしても、部分的に壊れただけで全体を廃棄して、より新しいものに変えたほうが良いのではないか、当たり前だよ、
そんな考え方に支配されています。

「機能やデザイン性が旧タイプのものよりずいぶん向上しましたからね」
「省エネ性能がずいぶんよくなりましたから、すぐにでも買い替えたほうがかえって電気代はお得になります」

そんな誘惑トークに満ち溢れています。
お金があるんだったらそんなの買い替えたほうがいいに決まってます。

私も数年前まではそう思っていました。
でも今は全く別の考え方をもっています。


丁寧に想いをこめてつくられたものは、大切に、永く使ってこそ人間


家には魂が宿っている場合があります。
残念ながら、いい加減に適当につくった家ではあまり感じません。
私は霊感があるわけではありません。
ただ、手作りしてモノを汗水流してつくったものかどうかは判別できるます。
どういうときにそれを感じるか?
床下や屋根裏など、普段目にできない空間を調査しているときです。(インスペクションの一環で)

先人達が協力しあって、職人が命を削ってできた創作物である場合、魂を感じることができます。
少なからず修繕や交換を必要とする箇所も当然ありますが、ずっと新品のままでいられるものはこの世にありませんし、地震や台風など厳しい気候変動にいつも耐えてきているのです。私たち技術者からするとこれはまさしく生きた教材です。
受け継ぐ者がしっかりそれを見届け、次につながる一手を打っておけば彼らもきっと報われます。

30年が建物寿命だとは全く思いません。30年経てばライフスタイルも変わり、新しいものに乗り換えたくなる気持ちも当然あることでしょう。
ここ30年で住宅は性能面でかなり進歩したともいえます。
「日本家の平均寿命は約30年」と巷でささやかれる情報もサブリミナル効果的に働き、
大量生産・大量消費をすることによって日本経済が支えられてきたという見方もできます。

ただ、もうそういう「次から次へと1代ごとに家を建て替える時代」は終焉するべきだ、と考えています。

リノベか?建替え新築か?



4つのチェックポイント
耐震補強

そうはいっても実際は迷うのがほんとのところ。まずは4つのチェックを行ってください。

①法規上の制約~建て替えができない、という法的な制約があるのかないのか
例)敷地が道路に接していない、市街化調整区域で新築が不可能

②心理上の制約~建物に対する思い入れがあるのかないのか
「ここで、この家で暮らしたい」
「こんなに苦労した家なのに壊すなんて許さない」
などリフォーム・リノベーション絶対反対者がいるのかいないのか

③金銭的な制約~建て替えするには新築以上のお金が当然必要
(解体費+仮住まい費+新築建物+外構)=リノベより当然高い 
建て替えをするだけの資金的ゆとりがあるのかないのか

④構造上の制約~下記の場合は建替え新築を目標にしたい
コンクリート基礎がない
地盤が著しく不同沈下してしる(軟弱地盤、活断層が至近、液状化のリスクが高いと言われている地域)  
構造上重要な部位(柱や梁、基礎、屋根など)の更新や修理が半分以上になる

平成1~2年新築の方、”リ・ボーン”を考えてみませんか?

平成という時代は、建築技術がたいへん技術革新した時代であったと言えると思います。
それだけ日本が裕福になり、また地震などの自然災害が多く発生し立ち向かっていった時代なのではないでしょうか。
風雨にさらされた30年の建物は、あちこちが製品寿命を迎えています。
今後を見据えて、ある程度大規模に手を加えて損はない段階だと考えます。
「いまさらそんなにお金をかけたくない」
という心情は分かりますが、放っておけば、後になればなるほど修繕の範囲は広がり、とても次の世代に引き継げる資産にはなりません。

・より地震に強く、安心して暮らせる家に
・高いレベルで断熱し、ヒートショックを予防。快適かつ省エネに暮らす
・間取りの変更を行い、空間の形を変える、段差をなくす、生活しやすい動線に
・劣化箇所の修理をして長持ちさせる


断熱力アップ
これらのことを同時に行うことで、コストメリットを得つつ、建物寿命を飛躍的に伸ばし、現代の性能技術をそこに注入することができます。
きっとそのころに戸建て新築を建てた方は、現在60歳前後になっているのではないでしょうか。
会社勤めの方は定年退職が、個人経営の方は事業を次の世代にどう聞き継ぐのか、そんな状態にあるのではないでしょうか。
残りの人生、まだ30年くらいはあります。
キッチンやトイレなど水廻りもくたびれてきていると思います。
そんな時が生まれかわるチャンスです。

今週末2月9日(土)、10(日)の二日間、軽井沢にてリ・ボーンの様子を体感できます。
詳しくは(株)Rebornホームページをご覧ください。

リ・ボーンでできること

この記事を書いたプロ

塩原真貴

木造住宅を耐震・断熱構造に生まれ変わらせるプロ

塩原真貴(株式会社Reborn)

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