選ぶことより選んだ後の姿勢が大事
マルチタスクキングとは、
複数のプログラムを同時に
実行させることだが、
ビジネスシーンでも使われる。
それは、複数の仕事を同時進行で
進めることを指す。
それが効率的であり、かつ、
生産性が高いと喧伝されてきた。
しかし、本当にそうなのか?
実は、そもそも人の脳の仕組みは、
一度に与えられた情報が多くなる
ほど、うまく吸収できないように
なっている。
情報は継続的に、ゆっくりした
ペースで与えられたほうがずっと
処理しやすい。
なぜなら、その方が長期記憶に
取り込む時間が十分に確保される
からだ。
ある実験で、2つの学生グループに
単語を覚えるように指示しました。
1番目のグループには一度に全ての
単語を見せ、何度かそれを行い。
2番目のグループには、もっと時間を
かけて順番に単語を見せた。
結果は、2番目のグループが1番目の
グループを大幅に上回る成績だった、
だとすれば、一定の間隔をあけて
繰り返し情報を与えることが人の
脳に合っているということだろう。
それが脳に記憶を定着させるのに
最も効果的な方法ということになる。
現在、あふれるほどの情報が洪水の
ように押し寄せ、またそれらを共有
する手段も増えた。
まるで子どもが駄菓子屋で示す
反応と同じで、全てを味見したく
なってしまう。
そうなると、注意力が分散する分、
集中力に欠けていく。
どこに注意を向けていいのか?
意識的に選択できなくなってしまう
かもしれません。
何か新しいことに気を引かれるたびに、
それに反射的に反応してしまう。
たとえば、あなたがメールの着信音に
パブロフの犬のように反応するのと
同じように。
話を元に戻すが、同時に複数の作業を
こなすマルチタスキングは本当に
生産性を向上させるのか?
もし運転中携帯を使うことが法律違反
でないと仮定したとしたら。
運転しながら仕事の要件を同時に携帯に
よって済ますのは効率的でしょうか?
実際運転中に携帯を使うと事故を起こす
リスクが4倍になるという。
それは、携帯を耳に当ていても
ハンズフリーにしていても
事故リスクは変わらない。
研究結果によれば、どちらの場合も
ドライバーは会話中見えない相手を
思い浮かべながら通話している。
つまり、それは脳の空間処理能力を
著しく阻害しているわけだ。
その結果、注意が路上に向いていない
瞬間があることになる。
ミシガン大学の脳・認知・行動研究所
所長のデヴィット・マイヤーは言う
「マルチタスキングを最適化する
戦略を与えれば訓練でいくつかの
非効率を克服することはできる
だろう。
ただし、疲れ果てるまで訓練する
ことはできるが、まれな状況を
除いて、一度に1つのことに集中
するときほど成果は上がらない、
それが結論だ」と。