”悩み”の底なし沼に陥らないために?
会社や仕事の内容に不満はなくても、
上司と反りが合わないという理由で
退職する人が意外に多い。
確かに仕事はできるのに人を使うのが
下手な上司がいるのも事実だ。
ましてや、部下の能力をスポイルする
上司もいなくはない。
もともと人を育てることが苦手という
場合もあるだろう。
俗に言う、それが名選手、名監督に
あらずということかもしれない。
部下が育つかどうかは、当人の努力も
さることながら上司次第といえる部分
も大きい。
それだけに上司の果たすべき役割は
重要ということだ。
その意味では、会社の成長のためにも
部下の能力を最大限に発揮させること
ができる幹部を養成することは急務と
いえるだろう。
企業の業績は、幹部のマネジメント能力
の高低によって大きく左右される可能性
が高いからだ。
当然ながら、幹部は常に自己に厳しく
なくてはならない。
部下が70点をとれば、「よくやって
くれた、ありがとう」と褒めてやる。
ただし、自分自身は常に100点を目指す
気概と努力が求められる。
ところが、ほとんどの幹部は残念だが、
この逆である場合も少なくない。
つまり、部下には100点を要求する
くせに、自分は50点で妥協するという
ことが起こるわけだ。
実際のところ、これでは部下は誰も
ついてこない。
むしろ、部下に対しては70点主義、
自分に対しては100点主義で評価
するように心がける必要がある。
また、自分のできないことを部下に
強要してはならないのも当然だ。
それに、ルールを決めておきながら、
そのルールを真っ先に破る幹部も
少なくはない。
部下はそういう上司の後ろ姿をよく
見ているものだ。
リーダーシップのとれる人というのは、
常に自分自身に厳しい人と言っても
よいだろう。
セルフコントロールのできない人は
幹部には不向きだ。
況んや、幹部どころでなく、会社の病巣
(患部)になっていたら身もふたもない
話だ。
それを踏まえて上で、人事制度を構築する
ことも重要な施策の一つだ。
ただ、それは評価シートを作成したり
賃金制度を単に変えることを意味している
わけではない。
その本質的目的は、属人的なマネジメント
に頼るのではなく、成長する仕組みとその
運用を構築していくことに他ならない。
そして、長い時間をかけて運用する中で
組織風土が作られていくのです。
この組織風土がより良いものであれば、
会社は変化し、成果を生み出し続ける
ことも可能なのです。