産業保健理学療法:企業トレーナー活動
日本人の多くが経験し悩んでいる腰痛は、命に関わる症状の方約5%を除いたうち、約85%が原因不明といわれます。症状と病態の関係が明確でない腰痛は、心理社会的要因や運動機能の低下、内臓など他の疾患が関係している場合など、様々なことが要因として考えられます。そのうち、運動機能に焦点を絞って考えると、その要因は大きく2つに分けて捉えることが出来ます。ひとつは体の使いかがであり、もうひとつは身体機能の問題です。
体の使い方で痛みを予防
例えば、ものを持ち上がるときは腰を曲げず、背中を伸ばして股関節を使って、体に近いところでものをもって持ち上げることが重要です。介護の仕事をしている方や、自宅で介護をしている方に多い腰痛の原因は、体に負担のかかる動作をしていることが上げられます。寝返りや起き上がりの介助、立ち上がりや車椅子などへの乗り移り野介助などにもコツがあり、それだけでも腰の負担は大きく変わるのです。
腰の骨や骨盤を安定させる筋機能を確保する
一般的に行われている「体幹を鍛える」運動は、間違った鍛え方をしている場合があり、状態に合わない鍛え方をしていると、腰の骨の不安定性を助長したり、鍛えること自体が腰に負担のかかる運動であることがあります。腰の深い部分に存在するローカルマッスルと呼ばれる筋(例えば腹横筋や多裂筋など)を機能させ、外側にあるグローバルマッスルとの機能的バランスを考慮したエクササイズを、丁寧に行っていくことが大切です。腰痛がなかなか改善しない方の要因が、筋肉のバランスが悪いことである場合、丁寧に筋肉の機能的バランスを重視しながらエクササイズを行っていくと、十分に改善が期待できます。個人個人に対する適切な評価が重要になります。このコラムでも、少しずつご紹介していきます。
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