リスクマネジメントのデメリット3/5~不確実性はなくせない?~|不安をゼロにするより、変化に強い企業をつくる
本コラムは、リスクマネジメントの要である「社内規程の明文化」が、いかにして社内の“曖昧な運用”を防ぎ、会社の土台を強くするのかを実務的に解説します。
「暗黙のルール」に潜む落とし穴
「うちの会社は長年このやり方でやってきたから大丈夫」「口頭で伝えているから問題ない」――このような「暗黙のルール」や「属人的な運用」は、実は多くのリスクを含んでいます。
例えば、「経費の精算方法が人によって違う」「データやパソコンの管理が個人任せ」といった事例は、経営資源の無駄遣いや情報漏洩、法規制違反など、様々なリスクにつながります。従業員数が少ないからこそ、一人の認識のズレが会社全体のトラブルに発展しかねません。
規程の「明文化」で安心の土台を築く
このような曖昧な運用を防ぎ、確かな内部統制を築くために、ぜひ着手していただきたいのが「社内規程の明文化」です。
就業規則だけでなく、以下のような「会社の当たり前」を文書として整備しましょう。
•業務フローの明確化: 誰が、いつ、何をするのかを具体的に定める
•権限規定: 誰がどこまで決定・承認できるのかを明確にする
•情報管理ルール: 機密情報の取り扱い方法やセキュリティ対策を定める
文書にすることで、経営者様ご自身だけでなく、全従業員が「共通のルール」を認識でき、曖昧さがなくなります。これは、万が一トラブルが起きた際にも「どう対処すべきか」が明確になるため、効果的なリスクマネジメントとなります。
まず一歩、小さな不安を解消しましょう
規程の整備は難しそうに聞こえるかもしれませんが、全てを完璧にする必要はありません。まずは不安を感じている部分から、一つずつ「見える化」していくことが大切です。
「出来ていること」と「出来ていないこと」の棚卸から始めてみましょう。
「どこから手をつければいいのかわからない」「このやり方で合っているか見てほしい」といったご相談もお気軽にどうぞ。中小企業の経営を支える実務的なサポートで、安心をご提供します。
※テーマ別コラム
【バックオフィス】 【リスクマネジメント】 【コンプライアンス・ハラスメント教育】
【経営理念】



