“うちは大丈夫”が一番危ない ― 中小企業に必要なコンプライアンス研修
「コンプライアンスや内部統制なんて難しそう」と感じている中小企業の経営者様へ。ハラスメント対策は、経営者と管理者の「認識」と「覚悟」から始まります。実務経験から、その意識を「日々の積み重ね」として定着させる方法をお伝えします。
従業員の方との距離感が近すぎるあまり、気づかぬうちに管理の枠組みが失われてしまうという不安を感じていませんか?
大切な従業員を守り、安心して働ける環境を整えるためには、まず経営者と管理者の皆様の揺るぎない認識と覚悟が必要です。
「仕組み」の前に「意識」のアップデートを
「内部統制」や「コンプライアンス」と聞くと、分厚い規定集や体制整備をイメージされるかもしれません。 しかし、管理部門の現場を見てきた経験から申し上げると、大前提として、「何が良くて、何がリスクなのか」を経営者・管理者が正しく把握していなければ、どんな制度も絵に描いた餅になってしまいます。これが、中小企業の経営における最大のポイントです。
まずは経営者・管理者が学ぶ覚悟を持つ
ハラスメント問題の多くは、「このくらいなら大丈夫だろう」という管理者側の認識のズレから発生します。まずは、古い価値観をアップデートし、法律や社会情勢に基づいた基本的な知識を学ぶことが、全従業員に対する適切な内部統制に繋がります。
学ぶこと自体が、全従業員に対する「本気で健全な組織を作る」という強いメッセージになります。
学びを「文化」にする日々の実践
意識を変えたら、次はそれを「社内風土」として根付かせることが重要です。知識は一度入れただけではすぐに薄れてしまいます。
習慣化するための具体的な積み重ね
1.「ワン・テーマ」で共有する: 研修のように堅苦しくせず、週に一度、朝礼などで「ハラスメントの定義を一つだけ共有する」「今週の心理的安全性テーマ」など、短い話題を出すだけでも効果があります。
2.「傾聴(聞く姿勢)」の徹底: 経営者や管理者が、従業員の意見や報告に対して、最後まで遮らずに聞く姿勢を徹底します。この「聞く姿勢」が、従業員に「この会社は意見を言っても大丈夫だ」という安心感を与え、早期のリスク発見に繋がります。
3.「疑問点の見える化」を恐れない: 「〇〇さんの言い方はハラスメントにならないか」など、些細な疑問点や不安をオープンに聞ける窓口を設けることが大切です。問題が大きくなる前に芽を摘む、これが組織を健全に保つ秘訣です。
まとめ
完璧な制度よりも、まずは経営者や管理者の皆様が「学ぶ覚悟」を持ち、それを具体的な「日々の積み重ね」として行動に移すことが、御社に合った文化づくりの一歩です。 何から手をつけるべきか、最初の一歩がご不安でしたら、お気軽にご相談ください。
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