リスクマネジメントのデメリット4/5~形骸化する恐れがある?~|仕組みが目的化しないための“実践型”リスク管理とは
担当者しか分からない仕事が止まる——そんな属人化リスクを防ぐには?
中小企業に合った「誰でも回せる仕組みづくり」の考え方を実務目線で解説します。
採用・労務の属人化が引き起こす“見えない混乱”
「人事担当が退職してから、求人の出し方がわからない」
そんな相談を受けることがあります。
中小企業では、採用や労務管理を一人が担うことが多く、担当者が不在になると業務が滞ることがあります。
結果として、
•社員の入社手続きで現場が混乱
•勤怠・給与処理がわからず支給日に間に合わない
•経営者が実務対応に追われ本業が後回し
といった“急な業務ストップ”が発生します。
属人化は、静かに経営リスクを積み上げる存在なのです。
“仕組み化”のキーポイントは、「共有」と「代替性」
リスクマネジメントと聞くと、マニュアル整備を思い浮かべる方が多いですが、実際には「共有」と「代替性」を意識した仕組みがより効果的です。
たとえば――
•業務の全体像を見える化する(自分の担当範囲を他人が理解できるように)
•ひとつの業務フローを複数人で分担する(1人で完結する業務をなくす)
•属人的な判断をルール化する(経験や感覚を明文化する)
•月1回のミニ引き継ぎ会でお互いの進捗を共有する
こうした「軽い仕組み」でも、担当者が入れ替わっても仕事が止まらない体制が作れます。
管理部門の経験から言えば、完璧な制度より、“続けられる仕組み”が最も現実的です。
小さな備えが大きな安心に
属人化を防ぐことは、“誰でも安心して働ける会社づくり”そのものです。
「今の体制で大丈夫かな?」と感じたら、それは見直しのチャンス。
ご相談ください。
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