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リスクマネジメントとは?

田丸伸二

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テーマ:リスクマネジメント

リスクマネジメントってなに?

リスクマネジメント(Risk Management)とは、企業や組織、プロジェクトなどが直面する「不確実なこと(リスク)」をきちんと整理して、なるべく小さくしたり、うまくコントロールしたりするための考え方や取り組みのことをいいます。

かみ砕いて言うと、「起こるかもしれない危険をあらかじめ考えて、安心できるように工夫しておくこと」です。

ちょっと日常生活の例で見てみましょう。

例① スマホの管理
リスク:スマホを落として壊す/なくす/データが消えるかも?
対策:
   ・ケースやストラップをつけて落下を防ぐ
   ・クラウドにバックアップを取っておく
   ・保険や保証サービスに入っておく
   ・小さな傷なら気にしない
   ・いっそスマホを持たない、という選択もあり

例② 料理をするとき
リスク:包丁で指を切る/火でやけどする/料理を焦がすかも?
対策:
   ・慣れるまではゆっくり切る
   ・鍋つかみや耐熱手袋を使う
   ・火災保険に入っておく
   ・少し焦げても「まあいっか」で済ませる
   ・外食やデリバリーに切り替える

こうして見てみると、リスクへの向き合い方は大きく分けて次の4つ。
   ・避ける(やらない・持たない)
   ・軽くする(工夫や道具でリスクを減らす)
   ・移す(保険や第三者に任せる)
   ・受け入れる(ある程度は仕方ないと割り切る)
これがリスクマネジメントの基本的なスタンスです。

企業にとってのリスクマネジメントの目的

もちろん、会社や組織ではもう少しスケールが大きくなります。大切なのは、次のような目的を意識することです。
   ・損失やトラブルを防ぐ、または小さくする
   ・組織を長く続けられるようにする(サステナビリティ)
   ・ステークホルダーから信頼される
   ・法律やルールを守る(コンプライアンス)
   ・お金や人材といった経営資源をうまく配分する
そして、「目的以上にやりすぎる必要はないし、目的に届かない対策も意味がない」ということはとても重要です。

リスクマネジメントは、一度に完璧にできるものではありません。 まずは現状を知り、優先順位をつけて、一歩ずつ取り組んでいくことが大切です。 「心配ごとをゼロにする」のではなく、「上手につき合っていく」。 それがリスクマネジメントの本質なのかもしれません。

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田丸伸二
専門家

田丸伸二(中小企業診断士)

たまる中小企業診断士事務所

30年以上の管理部門経験を持つ中小企業診断士が、中小企業の内部統制・リスクマネジメント・コンプライアンス教育を支援。ガバナンスを整え、中小企業の経営改善と持続的成長を実現します。

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