暖房運転中、エアコンがとまるのは
近ごろ、現場作業で気を使うことと言えば、コロナ禍と熱中症の両対策。当社はマウスシールドの装着や消毒液の常備などでより良い作業環境を模索中です。
さて、夏に向け以前から一番気にしてきたのは熱中症。これは人に限らず、エアコンも実は例外ではありません。それでは、どんな状態のときに起こり得るのか、室外機に焦点を当ててお話ししたいと思います。
風通しの良さがまず第一
室外機の周囲に、いろいろなものを置かれているところをたまにお見受けします。植木鉢やプランターの台替わりや、物置の棚のごとく使われている場合も。ここで注意してほしいのは、室外機の正面から吹出す風の抜け道があるかという点。また逆に、ラジエーターのような金属板が幾層にも重なる熱交換器部分を塞いでいないかという点。この箇所は風の吸込み口にあたります。
よって、この風の通る環境が整っていなければ、室外機本来の働きが損なわれ、機能低下やショートサーキットと呼ばれる異常停止などの症状が現れる可能性が高くなります。人と同じく、室外機も風通しの良い場所でないと熱中症になってしまうわけです。
日よけの工夫も有効な手段
炎天下に長時間いれば、人も室外機も当然バテてしまいます。日傘や日陰に入る工夫によって人が暑さをしのぐように、室外機にも日よけの工夫をしてやることは熱中症予防に有効な手段と言えます。室外機本体が直射日光を浴び、熱をもつ事態は避けなければなりません。ましてや、室外機を茶や黒といった暗い色で塗装されているところは熱を吸い集める恐れがあり、とても心配です。
室外機が熱をもてば、それだけ運転負荷がかかってしまい、これまた不具合が出かねません。室外機の周囲温度を下げる、すなわち涼しい環境にしてやることも大事な熱中症予防になるのです。
室外機カバーは構造に注意
室外機本体の見た目を気にされ、カバーなどで覆い隠している建物をよく見かけます。しかし、そのカバーが室外機からの排熱の風をうまく逃がす構造になっているのかの見極めは大変重要です。通気スペースを確保できていないカバーは、残念なことに機能低下や異常停止を引き起こしてしまうケースもあるのです。「効き具合が悪いから」とサービスマンに点検を依頼されても、「このカバーを取り除けば解消します」と言われたらどうします?これではせっかく施したカバーが台無しです。
当社は京都が地元ですので、外観上への配慮を含めた景観づくりを大切に考えると共に、エアコンをはじめ設備機器の使用上への配慮とのバランスをはかりながら、室外機の熱中症を防ぐ装飾カバーづくりにも取り組んでいます。