アドラー心理学で実践する自己受容

太田英樹

太田英樹

テーマ:コーチングコミュニケーション



──イライラする自分を否定せず、目的論で前に進む考え方


私は怒りもしますし、愚痴も言います。
アドラー心理学をベースにしたコミュニケーションや部下指導の研修講師をしているから、怒らないとか愚痴を言わないわけではないです。

研修やセミナーでも、怒ることや愚痴がダメとは言ってません。
私は聖人君子ではないし、聖人君子であることを求めるような研修やセミナーをしているわけではない。
それでも、アドラーの教えの実践者であることは自負しているし、その実践を推奨しています。

まぁ、アドラー心理学を解説する機会はあまりないんですが、アドラーも、仏様のような人間になることを求めているわけではありません。
他人のダメなところに意識を向けて、相手の言動や意識を変えようとするのではなく、
自分に意識を向けて、本当はどうしたいのかを考え、自分のフォーカスの当て方を変えて、自分の言動を変える。

それを、いろんな理論理屈を通して実現していき、自分を認め、仲間を信じ、チームに貢献する。
それにより、自律と調和を目指すのが、アドラー心理学です。

そのプロセスの一つであり、最も重要なことの一つに、自己受容があります。
自己受容とは、ありのままの自分を受け入れること。

その手前に、課題の分離というのがあるんですが、簡単に言うと、
相手がする言動の結果について、責任を負うのはその相手自身であり、自分ではない。なので、相手の言動にイライラする必要はない。分けて考えようね、というのが課題の分離です。

課題の分離で言えば、相手の言動にイライラしちゃいけない、となるんですが、でも、それでも相手の言動にイラついてしまった自分に、「イライラしちゃいけない」と思ってしまうと、自己否定になり、自己受容できなくなります。

だから、イライラした自分も受け入れるんです。
「イライラしちゃったね」と。
イライラしちゃいけないのに、イライラした、となると、自己否定であり、原因論になるので、対応策は「イライラしない」しか出てこない。
でも、またイライラしちゃうと、また自分を否定して、実践できない対応策を立てる。またイライラする、という無限ループに入ってしまいます。

いつまでたってもうまくやれない自分をどんどん責めて、自己嫌悪に陥っていくか、あきらめるかになってしまう。

なので、イライラする自分を自己受容で受け入れ、で、本当はどうなりたい?と目的論で考える。

「相手とイイ関係を築きたい」という目的を明確にして、その実現のために、今自分に何ができる?と考える。

そうすることで、「イライラしない」というハードルの高い行動目標ではなく、「まずは自分の気持ちを相手に伝えてみる」とか、できそうな行動が対応策として出てくる。

こんなふうに考えることで、イライラする場面が減ったし、イライラしてもすぐに気持ちを切り替えられるようになりました。

なので、怒らないわけでも、愚痴を言わないわけでもありません。
イラついたり、愚痴を言う自分も自己受容して、目的論で切り替える、を実践しているだけです。

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太田英樹
専門家

太田英樹(コーチングコミュニケーション講師)

株式会社インサイトハウス

介護福祉業界を中心に人材育成と事業支援で多くの実績あり。アドラー心理学ベースのコーチングコミュニケーション研修により、社内コミュニケーションの円滑化、人材定着率や顧客満足度向上、事業成長に繋げます。

太田英樹プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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