現在を生きる(京都新聞掲載)
最近、「お客様窓口」的なところへ電話をかけると、「○○の方は1を」という音声ガイダンスの返ってくることが一般的になってきました。
このような音声自動応答システムが普及した理由としては、コールセンターの負担軽減という点が挙げられています。
つまり、コールセンターにかかってきた電話を人手によらず担当部署に振り分けられる、ということですね。
ですが、それは担当部署への振り分けを電話を架けてきた側に委ねるということですから、利用者側にその分の負担が増えることになります。
利用者は、ガイダンスを聞きながら適切な番号を選択することになりますが、どんな選択肢があるのかあらかじめ知ることができない状態で、次々に流れてくる音声ガイダンスを記憶しつつ、もっとも適切だと思える番号を記憶の中から選ばなければなりません。
3つ目、4つ目の選択肢を聞いているころには、最初がなんだったのか、もはや定かではなくなっています。
それで結局、最後の「その他」とか「オペレーター」を選択する場合も多く、それではコールセンターの負担軽減につながりません。
最悪なのは、そうやって適切だと思う番号を選択したのに、結局電話が多くてかけ直しを余儀なくされる場合です。
全く愛想なんていらないから、最初からオペレーターが出てきて無言でピッと繋いでくれたら神対応だと思うのですが、これだと文句を言う人がやっぱりいるのでしょうかね・・・。