遺産分割・相続放棄 『ハンコ代』が適正かどうか、相場を知りたい?!
今月も、4月21日(日)に無事に無料相談会を開催いたしました。前日の夜からは強い風と雨となってしまいましたが、お昼前には何とか少しずつ天候が回復してくれました。足元の悪い日曜日にもかかわらず、ご予約いただいた皆様においでいただいたことにお礼申し上げます。
40代半ばの男性がご相談においでになりました。テーブルに着くやいなや、男性はすぐに『今までほとんど会ったこともない親戚が突然訪ねてきて、印鑑を押してくれとしつこく迫ってくるのですがどうしたものでしょうか』とおっしゃるのでした。
詳しくお話しをうかがうと、男性は小学生の頃にお母様を病気で亡くしてるのですが、そのお母様は若い頃に離婚経験がおありとのことでした。そして、お母様が亡くなったあとはお母様のご兄弟とも疎遠な状態が続き、20年前にお母様のお父様(相談者から見れば実の祖父)が亡くなったときも、全く連絡もなく葬儀にも参列しなかったようでした。ところが、今頃になってお母様の兄(相談者から見れば伯父)が突然訪ねてきて、20年前に亡くなった祖父の遺産分割協議を行うからこの協議書に印鑑を押して欲しいと発言したそうです。その遺産分割協議書は、ある税理士が作成したらしいのですが、相続財産の9割近くを長男である伯父が相続し、相談者には預金の残りであるわずかな金額の現金だけが相続されるという内容でした。さらに、すでに日付が4月30日と記載されており、突然訪ねてきたその日に『今月中に手続きを済ませたいので、今日この場で印鑑を押してもらいたい』と言い出す始末だったそうです。その場はなんとか切り抜けて伯父に帰ってもらったものの、このまま放置しておくわけにもいかずきちんと解決したいと考えていたところに、たまたま先月の朝日新聞生活面に掲載された『お財布サバイバル』の記事をご覧になって、『平塚駅前|相続・遺言の専門家として紹介された相続まちなかステーション』なら何とかしてくれるのではと考えてご相談においでになったとのことでした。
ここまでのお話を伺って、私は、本当にいいかげんなことをする名ばかり専門家がいたものだと怒りを覚えるとともに、相続の専門家の端くれとして大変申し訳ない気持ちになりました。
なぜなら、遺言がない以上は法定相続が原則であり、相続人全員に平等に権利があるのだから、当然相続人全員が遺産分割協議に参加する自由と権利があるという基本的な建前を忘れてしまっているからです。さらに、本来であれば専門家として一般の市民の誤解を解きほぐして適切な助言をすべき責務があるにもかかわらず、自分勝手な考え方の相続人に加担して本来であれば守られるべき他の相続人の権利を侵害しようという行為ともいえるからです。
私は、この税理士のような、相続当事者のひとりの言い分だけを聞いて遺産分割協議書を作成してしまい、あとは自分で他の相続人から印鑑をもらってくださいという対応をしてしまうと、他の相続人にはつまらない不信感や不公平感だけが芽生えてしまい、当事者の話し合いによる円満な解決はまず不可能となってしまうと断言出来ます。しかも、詳しい説明も何もなく相続財産の9割を独り占めするために突然やってきて押印を迫るというやり方で解決できると思っているのなら、人を馬鹿にするにもほどがあるのではないでしょうか。このような自分本位な相続人の言いなりになっていいいかげんな書類を作成する税理士には、いますぐ相続業務から撤退してもらいたいとさえ思ったくらいでした。
そこで、私は『遺言がない以上は法定相続が原則であり、すべての相続人に平等に権利があるのであって、相続人全員が参加して遺産分割協議をすべきであるというのが私の基本的な立場です。あなたが、この遺産分割協議書の内容で構わないから印鑑を押すというのであればそれもひとつの方法ですが、自分にも法律上きちんと相続する権利があると考えることは、おかしいことでも恥ずかしいことでもありません。ただ、このような自分本位な考え方の相続人がいる以上、相続人の皆さんだけで冷静に話し合うことはおそらく無理でしょう。私でよければ、皆さんの間に入って調停や裁判にすることなく全員が少しずつ不満を引き受けて話し合いで円満に解決するための方策をご提供できます』とお答えしました。
この状態から話し合いで解決する方法を知りたい! いますぐ 相続まちなかステーションに相談する
相続まちなかステーションのある神奈川・平塚でも、最近は相続業務に携わっている国家資格者が増え続けています。しかし、『自分本位な相談者のいいなり』あるいは『人間関係を守ることよりも節税を重視する』などのいい加減な対応をする専門家もいると時々耳にするのも事実です。
相続問題は、遺産の分配という側面もありますが、もっと大切なこととして人間関係の調整という側面もあるのです。ひとりの相続人だけの言いなりになってしまって通り一遍の書類を作成してあとは責任をもちません、という対応で解決できるほど甘いものではありません。すべての相続人に対して公平に等間隔で接しなければ、遺産分割協議の落としどころは決して見つからないのです。だからこそ、相続まちなかステーションの加藤俊光は、他の行政書士や税理士のように様々な業務を一切受任せず、相続業務だけに取り組んでおります。相続相談は相談先を間違えると、解決は遠のき人間関係は決定的に壊れてしまいます。名ばかり専門家にはくれぐれもご注意いただきたいと感じた次第です。
これからも私は、神奈川・平塚地区唯一の相続・遺言・高齢者支援だけに特化した本当の専門家として、ひとりでも多くの方に相続を争続にさせないための『当事者の話し合いで速やかに円満に解決できる遺産分割協議書』のご提案をし続けていきます。