読解問題(物語文)の選択肢に惑わされるな!
皆さん、こんにちは。
国語専門オンライン学習塾 啓理学舎の篠田です。
さて、今回は、
「詩を読解する意味」
についてお話をさせていただきます。
◉入試国語の現状
まず、中学入試国語の現状についてお話させていただきます。
「詩」を実際に出題する中学校はあまりありません。
「詩」をよく出題する中学校は、関東では筑駒、関西では灘ぐらいです。
その他は、共立女子、青山学院、大妻、東京都市大、明治学院、芝浦工大、等があります。
「詩」出題する学校が少ない理由としては、「詩」の入試問題を作るには、かなりの手間がかかるからです。
出題者側の都合がかなり入っているのです。
「詩」を入試問題にするためには、採点をしなければいけないため、模範解答が必要になります。
その模範解答には、客観性が必要になります。
ここでいう客観性とは、10人中8人以上の人が、その解答に納得する必要があるということです。
そうしなければ、模範解答としては失格です。
「詩」は、普通の文章に比較すると非常に文字が少なく、独自の論理性を持っています。
そのため、その独自の論理性を理解し、問題を作成し、客観性のある模範解答を作るにはかなりの手間がかかるのです。
逆に、入試問題に「詩」を出題する中学校は、挑戦的だとも言えます。
入試に「詩」を出題する中学校が少ないため、進学塾で学ぶことはあまりありません。
そのためか、「詩」の読解に対して、苦手意識を持つお子さんが多くなっています。
◉それでも「詩」の読解のすすめる理由
「詩」の面白さは、独自の論理性や、比喩の巧みさをを持っていることは前にも書きました。
ですから、「詩」の読解は、大半が比喩の読み取りになります。
「詩」の中に出てくる比喩は何を表しているかを問う問題が大部分ということです。
つまり、「詩」は独自の論理性を持っているため、それを探り当て、比喩(具体的表現)をわかりやすい言葉(抽象的表現)で「言いかえる力」が必要となります。
「言いかえる力」の詳細はこちら↓
「発展的国語力とは?」
パズルを解くような感じです。
国語の入試では、比喩表現は、比喩を使わずに抽象的に「言いかえる」ことが暗黙ルールです。
「言いかえる力」が必要な国語の入試問題は、以下のような問題です。
例)〜はどういう意味ですか?
〜はどういうことですか?
そこには、感性、センスは必要はありません。
説明的文章、文学的文章の読解は「言いかえる力」を使います。
文学的文章の読解は、気持ち(感情、心情)の読み取りだけではありません。
「詩」の読み取りは、説明的文章、文学的文章の読解の訓練にもなっているのです。
「詩」は非常に文字数が少ないので、集中的に「言いかえる力」を身につけることが可能です。
ですから、ぜひ「詩」の読解にチャレンジしてみてください!