18ホール回っても疲れないカラダを
ビジネスパーソンの大きな関心ごとの1つは「運動不足解消」かもしれません。実はこれ、日本に限ったことではないようです。世界的に見ても運動不足に陥っているケースが目立ち、WHO(世界保健機関)が推奨する身体活動量に満たない人の割合が、なんと70%に達している国もあるとか。
こうした世界レベルで起きている運動不足問題を危惧し、2018年5月にWHA(世界保健総会)で決議され、同年6月にWHO(世界保健機構)で発表された行動計画が「GAPPA(Global Action Plan on Physical Activity:身体活動に関する世界行動計画)」です。
「GAPPA」は、SDGsとも連動していて2030年を活動目標年に掲げています。その数値目標は、WHOが定義している身体不活動者(運動不足)の割合を現状の28%から、2025年で25.2%(現状から10%減)に、2030年には23.8%(同15%減)としています。
日本では、これに呼応するようにスポーツ庁が、「スポーツ実施率向上のための行動計画」を2018年9月に策定、翌年7月には「Sport in Life プロジェクト」を打ち出しました。スポーツ人口の拡大に資する優れた取り組みを一般から公募し、2022年3月1日には「第一回 Sport in Life アワード」(※1)が開催されています。社内でスポーツ推進に取り組む事業者も大いに参考になるのではないでしょうか。
※1 スポーツ庁「第一回 Sport in Life アワード」の詳細は こちら
運動習慣は楽しいことから始めよう
このように、WHOも国も運動不足解消に乗り出していますが、多くの人々は運動はやった方がいいと分かっている、けどできない・続かないというのが本音ではないでしょうか。これを解消するためにオススメしたいスポーツが、やはりゴルフです。
2020年1月に、慶應義塾大学と日本運動疫学会が作成した「GAPPA」の日本語版冊子(※2)には次の様に記されています。
※2 『身体活動に関する世界行動計画2018-2030 健康的な世界に向けて 一人一人よりアクティブに(概要版)』(資料提供:慶応義塾大学 スポーツ医学研究センター 大学院健康マネジメント研究科)
「定期的に身体活動(運動)を行うことは、心疾患、脳卒中、糖尿病、乳がん、結腸がんなどの非感染症疾患(NCDs)の予防と治療に役立つほか、高血圧、過体重、肥満の予防や、メンタルヘルス、生活の質(QOL)およびウェルビーイングの改善に効果があることが認められています」
昨今、ウェルビーイング(身体的にも精神的にも、そして社会的にも健康な状態)を会社経営や事業活動の核に組み込み、運動習慣サポートに力を入れる事業者が増えていると思います。運動の効能は分かっている、会社からも支援されている、なのに続かないという従業員に理由を尋ねてみてください。その大きな原因が「運動が楽しくない」ことだとしたら、ゴルフには、それを解消できるチカラがあります。
あらゆる社会問題をスポーツで解決
ゴルフは、ボールをより遠くに飛ばす、ターゲットにより近づけるといった遊戯性と、長距離を歩く、クラブを振るといった運動性、そしてスコアを競うという競争性を兼ね備えた“楽しいスポーツ”です。さらには、季節の草花や自然、雄大な景色などを楽しむ鑑賞性や、非日常を楽しむリフレッシュ性、そして仲間とのコミュニケーションを楽しむ社交性もゴルフの魅力です。年齢を重ねていってもなお、楽しく運動できるのもゴルフの良さでしょう。今では“お一人さま”でも気軽に受け入れてくれるゴルフ場もたくさんあります。ぜひ、気軽にゴルフ場、あるいは練習場に出かけてみてください。
運動が続かない原因としては「楽しくない」という気持ちともう一つ、「しなければならない」という義務感を覚えてしまうことがあるのかもしれません。痩せたい、生活習慣病を改善したいといった目的のために運動を「しなければならない」と思い込みすぎると、次第に「面倒くさい」「疲れる」「忙しい」「時間がない」「運動しても効果が見えない」などと考えるようになり、続けることが難しくなります。人間は嫌なことからは遠ざかろうとするものなのです。
逆に考えて、「運動を楽しむこと」それ自体が目的となれば続けられるでしょう。楽しみながら運動した結果、ダイエットやボディメイクといった結果に結びつくことが理想なのだと思います。スポーツを楽しむことで運動不足を解消し、健康を維持増進する、正にスポーツ庁が掲げる「Sport in Life」です。
ウェルビーイングの観点から、あらゆる社会問題、例えば防災や防犯、街の清掃やゴミ拾いなどをスポーツとして取り組み、社会貢献しようとする動きもでています。具体的には、バケツ防火リレーや浮くものをプールに投げ入れて陸から救助する競技「ウォーターレスキュー」、一輪車による障害物レースなど、災害時に役立つスキルをスポーツ感覚で競い合って身につける取り組みなどが上げられます。さらに夜間の防犯や子供の通学を見守るパトロールをランニングしながら行うパトランや、街のゴミ拾いをジョギングしながら行うことも社会貢献です。
このように、世界中でスポーツの可能性が広がるなか、より多くの人々がゴルフをはじめとするスポーツに親しみ、運動不足問題を解消。「GAPPA」に貢献するとともに、あらゆる社会問題をスポーツで解決し、ウェルビーイングな社会を築いていく。東京2020大会のレガシーとして、これからのゴルフの可能性にも期待したい今日この頃です。
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