お金の不安減らし、先が見通せるようになる方法

平岡誠司

平岡誠司

テーマ:経営のモヤモヤをワクワクに(おかね編)


いま、いくらあるのかは何となく分かる。でも、月末にどれだけ残るかは分からない。このままで大丈夫なのか、と感じながら、なんとなくやり過ごしている。

そんな状態になっていないでしょうか。

家族経営や小さな会社では、日々の仕事に追われながらお金を回していることが多く、資金繰りはどうしても“その場しのぎ”になりがちです。ですが、ここが見えていないと、経営の判断はどうしても重くなります。


日繰り表の役割は「不安を減らすこと」

前回までの記事では、お金には「入る・出る・残る」の流れがあることそれを見える化することが大切なことをお伝えしてきました。その具体的な形が、日繰り表です。日繰り表というと、「毎日つける面倒な表」という印象を持たれることがあります。ですが本来の役割は、細かく管理することではありません。いまの状態を知り、少し先を見通し、次の一手を決めることにあります。

日繰り表で分かる3つのこと

日繰り表をつけると、まず分かるのは、いま、いくらあるのかです。家族経営では、会社のお金と個人のお金が近く、複数の口座や現金が動いていることも少なくありません。だからこそ、「今の残高が正しく分かる」だけでも大きな意味があります。次に見えてくるのが、月末にどれくらい残りそうかという見通しです。ここが見えると、いつ資金が厳しくなりそうか、どこで手を打てばよいか、が分かりやすくなります。そして三つ目が、次に何をするかが決まることです。

何を始めるか
何をやめるか
何を続けるか

こうした判断が、感覚ではなく現実に基づいてできるようになります。

判断が楽になるのは、数字が見えるからです

経営でいちばん苦しいのは、赤字そのものよりも「どこから手をつけてよいか分からない」という状態かもしれません。逆に言えば、現在地と少し先が見えるだけで、判断はずいぶん楽になります。日繰り表は、そのための道具です。地図アプリで現在地と目的地が分かると、安心して進めるのと少し似ています。

小さな会社ほど、日繰り表の意味があります


大きな会社でなくても、むしろ家族経営や小規模事業だからこそ、日繰り表は大きな意味を持ちます。なぜなら、

少しの変化で資金繰りが揺れやすい
判断の遅れがそのまま苦しさにつながりやすい
からです。

「ちゃんとしなければ」と思う前に、まずは見えるようにする。その第一歩として、日繰り表はとても有効です。最初から完璧につける必要はありません。まずは、

・今あるお金を書く
・今月の入出金を並べてみる

それだけでも、「見える状態」はつくれます。

最後に:経営力を支える羅針盤


「いつもギリギリで不安」
「見通しが持てない」
「何から手をつければいいのか分からない」



そう感じているときは、能力の問題ではなく、見えていないことが原因かもしれません。日繰り表は、お金を締めつけるためのものではなく、経営の判断を楽にするためのものです。具体的な作り方や続け方については、自社サイトでも詳しくご紹介しています。

資金繰りの不安に効く「日繰り表」──見える化が安心への一歩

「自分の会社ではどう整理すればよいか分からない」
そんな場合は、一緒に整理するところからでも大丈夫です。

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平岡誠司
専門家

平岡誠司(小規模事業者向け経営支援家)

株式会社平岡商店

経営者の実践経験を活かし、経理の見える化・日繰り・在庫管理を軸に、家族経営の経営管理の仕組みづくりを実行支援します。現場の気づきを経営判断につなげ、“らしさ”をいかした経営を一緒に育てていきます。

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