家族経営の経理コーチング①「知っておきたい三つの特徴」
家計簿感覚でできる、冬の資金繰り。― 日繰りで整える、家族経営の台所(第3回)
家族経営では、会社のお金と家庭のお金が完全に分かれることは少ないかもしれません。
家計から会社に補助したり、
会社から生活費を出したり、
家族が立て替えた分を後から精算したり。
こうした「行き来」は、規模の小さな商いではごく自然なことです。
しかし冬になると、この行き来が増えて全体像がつかみにくくなり、
「何がどう混ざっているのか分からない」と不安がふくらみがちです。
そこで役に立つのが、家計簿感覚でつける日繰りです。
日繰りは「混ざることを防ぐため」ではなく、
「混ざっても見えるようにするため」の道具です。
混ざることは悪くない。把握できれば十分
家族経営の本質は、暮らしと商いが地続きであることです。
だから、家計と会社の間でお金が往復するのは自然なこと。
問題なのは、混ざることそのものではなく、何がどう動いているか分からなくなることです。
日繰りは、これをやさしく見える形に整えます。
・会社に入ったお金
・会社から出たお金
・家計からの補助
・家計への戻し
・今日の残り(のこる)
この程度の把握で十分です。
はいる・でる・のこる
家計簿と同じ構造で整理される
日繰りの基本である
「はいる・でる・のこる」は、家計簿とまったく同じ仕組みです。
家計では自然にできるこの感覚を、
そのまま家族経営のお金にも活かすことができます。
・今日いくら入ったか
・今日いくら出たか
・いま残りはいくらか
これらを毎日見ることで、
混ざって見えにくかったお金の動きが急に分かりやすくなります。
家計と会社の“橋”としての日繰り
冬は特に、家計と会社の資金が行き来します。
家計が苦しいから会社から生活費を取りたい日もあれば、
会社が厳しいから家計から少し補助する日もある。
どちらも「家族経営だからこそできる柔軟さ」です。
日繰りはその橋渡しをしてくれます。
・家計からいくら入れたか
・会社からどれだけ出したか
・残高がどう変化したか
書いてみると、
「ああ、こういう流れになっていたのか」と自然に理解できるようになります。
家族の会話が整う
混ざったお金の動きが見えるようになると、
家族の会話がスムーズになります。
・このペースだと何日もつか
・どこが山場になりそうか
・家計との調整はどうするか
日繰りを見ながら話すことで、
感情ではなく「事実」を中心に会話できるようになります。
冬の不安は、数字の問題だけではありません。
家族がそれぞれ違う景色を見てしまうことが不安の原因になります。
日繰りは、その景色をそろえる役割を果たします。
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