【WLBコラム】人間関係を良くする『課題の分離』ってナニ???

山本武史

山本武史

テーマ:自己啓発

2021年あけましておめでとうございます。
山本です。

今回は人間関係を良くするための『入口』となる考え方
『課題の分離』についてお話しします。

これは「すべての悩みは人間関係である」と
言い切るアドラー心理学の考え方で、
最近よく話題に上りますが、
誤解している人も多いので、注意が必要です。


・大切な人との関係をもっと良くしたい
・苦手なあの人との関係を何とかしたい
・新たな出会いを通じて人脈を広げたい

という方には、
参考になると思いますので、最後まで読んでみてくださいね!



ところで、先ほど「すべての悩みは人間関係」と言いましたが、
正確には「すべての悩みは人間関係に起因する」と言った方が良いでしょう。

悩みの全てが人間関係というわけではないく、
悩みというのは、本質的には「他者との比較から生まれ出る」ものだからです。



例えば、僕はアトピーであること、
喘息持ちであることが悩みでした。

アトピーや喘息は病気であって、
人間関係の悩みではないと思うかもしれませんが、
健康な友達と比較して、その病気を患っていることを悩んでいたのです。

逆に、すべての人がアトピーで喘息持ちなら、
おそらく悩まなかったでしょう。

このように、悩みは人間関係から生まれ出るのです。


さて、ではここから、本題に入っていきましょう。

人間関係は先程のように『悩み』の種にもなり得ます。
しかし、良好な状態をキープできれば、
とても心地よく安心でき、また心強くもあります。


つまり、心地良さや喜び、ひいては幸せだって
人間関係の中から生まれ出てくるのです。


ちょっとした励ましが誰かの勇気になったら…、
少し手伝ってあげた相手がとても喜んでくれたら…、
一生懸命がんばった仕事でお客さんに感謝されたら…、
とても幸せな気持ちになりませんか?


普段はあまり意識していないかもしれませんが、
人間関係って、僕たちにとても大きな影響を与えているのです。


その点に着目して、
アルフレッド・アドラーは人間関係を良くするためのコツを
たくさん教えてくれているのです。



そして、その人間関係の入口に据えているのが
『課題の分離』という考え方です。


これは、自分が行うべき課題と他者が行うべき課題を分けて、
自分の課題は自分で行い他者の課題には踏み込まない、
逆に他者の課題はその人が行い自分の課題に踏み込ませない、
というのが原点です。


最初に、誤解している人も多いと話しました。

例えば、「私が何をしようと私の勝手である」とか、
「それはあなたの仕事で、私はそれを手伝う必要はない」と、
傍若無人に振る舞うことと理解している人がいますが、
これは大きな間違いです。



少し具体的にお話ししますね。

例えば、営業マンがお客さんに手帳を売ることを想定しましょう。
営業マンが行うべき課題とは、お客さんへ「手帳の紹介をすること」です。

営業マンが踏み込んではならないお客さんの課題は、
お客さんが「買うこと」、もしくは「買うと決めること」です。

営業マンが、お客さんの課題に踏み込んで、
無理やり買わそうとするとどうなるでしょうか?
お客さんは嫌がりますよね?


このように、相手の課題に無闇に踏み込むことは、
相手との関係を悪化させるのです。逆も同じです。

あなたも営業マンから何かを
強引に売りつけられたら嫌な思いをしますよね?


だからこそ、『課題の分離』が大切なのです。

営業マンは手帳を紹介し、
買うかどうかの意思決定はお客さんに委ねるしかないのです。

このように課題の分離を意識しながら営業活動を行なっていると、
お客さんとはいい関係が築け、
お客さんが必要だと思った時に買ってくれるのです。



課題の分離でもう一つ大切なポイントをお伝えします。

それは、感情や気持ちもきちんと
課題の分離をしていくことが大事だということです。


自分の感情や気持ちは自分自身しか変えられません。

例えば、誰かの心ない一言で傷ついたとしても、
それは相手があなたを傷つけたのではなく、
相手の言葉を真に受けて、
あなたが傷つくことを許してしまったのです。

逆もまた然りです。



しかし、誤解してほしくないのは、
先ほど言ったように『傍若無人に振る舞うこと』ではないのです。


誰かに言葉を伝えるときには、相手の気持ちを推し量って、
相手が受け取れるような言葉を使うことが大事です。


しかし、そのように思いやりを持った言葉をかけたとしても、
相手が傷つくかどうかは相手の課題であって、あなたの課題ではありません。


結果的に、傷ついてしまうこともありますが、
それはどうしようもないことなのです。


大切なのは、
感情や気持ちは自分でコントロールできる課題であることを認め、
感情の起伏を他人の責任にしないことです。


言い方を変えると、
あなたの感情や気持ちはあなたがコントロールするべきであり、
他者に干渉させないことです。



営業マンの例で話したような
「自分がやるべきことだけをやる」というものと
「自分の感情や気持ちをコントロールする」というものの、
二つの側面から課題の分離を紹介しました。


ぜひ、課題の分離をマスターして
人間関係を良いものにしてくださいね!

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