【WLBコラム】後輩部下に自己研鑽を促す方法
WLBコラムをご覧いただき誠にありがとうございます。
タイムマネジメントのプロ、山本武史でございます。
さて、首相も「70年ぶりの大改革」なんとおっしゃっていましたが、
働き方改革を推進するための関係法律の整備も進められているようで、
さらに高いレベルの時間効率を求められそうです。
そんな中、つい先日、ある自治体でOJT研修に登壇させていただきました。
部下・後輩指導でのコミュニケーションについてが大きなテーマでした。
組織内での各担当者の仕事がますます専門的になり、
同じ課や係の中でもフォローしあえないような自治体もあるようです。
(特に小さな規模の自治体では、それが顕著だそうです)
そうなると、
「〇〇さんがいないとこの仕事はできない」
といった場面が多くなります。
これは本人にとっては大きな存在意義になり、
うれしいことでもあるでしょうが、
組織としてはマイナス面も持ち合わせています。
スポーツでもそうですよね。
すばらしい個人技を持つ選手は確かに必要ですが、
その選手だけに頼ってしまうとチーム力は落ちてしまいます。
専門性が高いからといって、一人に任せっきりでは危ういですね。
そこでコミュニケーションが重要になってくると思うのです。
なぜなら、誰がどんな仕事をしていて、
どのように進めているのか、どこが気をつけるポイントなのか、
困ったときには何を参考にしているのか、
などなど、必要な情報を持っておくことで、
周りの人にもある程度の対応力がつくからです。
万が一、その人がいなくても、
周りに数人、その業務の話を聞いたことがある人がいれば、
お互いに助け合ってなんとかなると思いますし、
その時のために、簡単な手引書のようなものも
用意しておくとさらに安心ですよね。
今は正確性と同時にスピードも求められます。
この時期インフルエンザも流行していますが、
「担当者がインフルエンザでお休みです」となると、
5日間は対応できない状態が続いてしまいますよね。
そうすると、お客様の期待には答えられません。
必要に迫られたお客様は他をあたるしか無くなりますよね。
やっぱり、周りの人がなんとかしてフォローできる体制を
作っておく必要があると思うのです。
きちんと業務の分担についてを話し合う時間を取ることも大切ですが、
それを普段のコミュニケーションの中で行なっていく方が
時間の無駄にはなりませんし、いいと思うのです。
そんなときに役立つのが『コーチングスキル』です。
コーチングもプロのコーチとしてやっていくためには、
多くのスキルやマインドを学び身に付ける必要がありますが、
普段使いなら、つまみ食い程度でも構わないと思います。
オススメのスキルは
1)質問
2)傾聴
3)構造化(仕組み化)
です。
質問と傾聴は言わずもがなでしょうが、
『構造化(仕組み化)』ってのがミソです。
構造化とは、形にするってことで、
言いっぱなしにしないで、
やるべきことは「何をやるのか?」「いつまでにやるのか?」
「誰がやるのか?」「どこまでやるのか?」
など詳細な内容を決めて実践するってことです。
例えば、
「○月○日○時から15分間だけミニ勉強会をしよう」とか
「○日に一緒にランチをしながらお互いの仕事を共有しよう」とか
「○月○日にちょっと見学させてね」とか。
お互いに忙しい中ではあると思いますが、
ほんの少しの時間でも構わないのです。
ちゃんと本質的なことを話す時間をとり、
お互いの仕事を知っておく。
これだけでも組織力の低下は免れ、
業務がストップすることもなく、
結果的に、組織全体としての時短につながります。
人材育成において、時短を目指すとなると、
手早くできるように教える「ティーチング」に注目が集まりますが、
コーチングスキルも同時に使っていくことで、その後の成長が見込め、
組織全体としての効率アップにつながっていきます。
研修をお考えならば、
コミュニケーションのスキルアップも一緒に検討してみてくださいね。
では、今日はこの辺りで失礼します。
さて、今夜はタイムマネジメント講座。
来週のスケジュールをしっかり組んでいただきますよっ!
第3回 WLBタイムマネジメント講座