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脳疲労と漢方薬

佐藤宣幸

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テーマ:中医学で見る漢方薬あれこれ

脳疲労と漢方

脳疲労とは


脳疲労とは脳を使い過ぎて脳が疲労している状態です。

現代社会はパソコンやスマートフォンなど目を酷使して脳に負担をかける事が多い環境です。

そこに睡眠不足などの脳を休める時間の減少により症状が悪化する方も多いようです。

脳疲労による具体的な症状は下記ようなものがありあます。

  • 記憶力や集中力の低下
  • 考えがまとまらない
  • 目の乾燥(ドライアイ)やかすみ目
  • 眠りが浅い、寝つきが悪いなどの睡眠障害
  • イライラや焦燥感がある
  • 頭痛や動悸
  • 下痢や便秘


このような症状は脳疲労によるものかもしれません。

放置しておくと自律神経失調症やうつ病などのリスクへとつながるおそれがあります。

中医学でみる脳疲労


中医学では脳疲労は気血不足や気の渋滞によるものと考えます。

脳のエネルギー源でもある気血は目や脳を使うと消耗すると考えられています。

消耗した結果燃料切れになり脳が疲れて脳疲労になります。

また、脳の過剰な使用により気の渋滞が起こり脳がオーバーヒート状態になるとも考えます。

スマホやパソコンを使い過ぎると熱くなり動きが悪くなるのと同じような状態です。

人によってはこの二つが同時に起こる方もいます。

このような脳の燃料切れや渋滞になり脳が疲れて正常に動けない状態を脳疲労と考えます。

脳疲労と漢方薬




脳疲労の気血不足には基本方剤であれば十全大補湯がベースになります。

女性であれば婦宝当帰膠の方が効果も高くお勧めです。

しかしないから気の渋滞がある場合は気の交通整理なども必要になってきます。

こういった場合は羚羊角などを使用すると功を奏する場合が多いです。

また、しっかりと脳を休める事も大切なので休息や眠りの質を改善する事も大切です。

あとは不快な症状に合わせて方剤を組み立てていく事や体質に合わせた養生なども大切かと思います。

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佐藤宣幸
専門家

佐藤宣幸(薬剤師)

有限会社 すみれ漢方施薬院薬局

薬剤師の知識の上に、臨床検査技師の知識を重ねた指導ができるのが強み。健康相談にも力を入れていて、訪れる人の多くは食生活の改善をしながら漢方薬を服用すると健康になる場合が多くあります。

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