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熱中症と漢方薬

佐藤宣幸

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テーマ:中医学で見る季節の漢方薬

熱中症と漢方



熱中症と漢方薬



熱中症は体温調節がうまくできなくなり体に熱がこもる事で起きます。

気温や湿度が高い、激しい運動をした、汗をうまくかけないなど様々な原因でなります。

中医学では熱中症の事を『中暑(ちゅうしょ)』と呼びます。

中暑は暑さに中る(あたる)と書いきます。

食中毒も食の毒に中る(あたる)で同じ意味合いです。

理論的なところでは暑さにより体の気と津液を失い熱がこもる状態を指します。

体のエネルギー源である『気』と体内の水成分である『津液』を失う事により起こる不調です。

熱中症重症度分類のⅠ度からⅡ度あたりの状態ですかね。


熱中症重症度分類 Ⅰ度(軽度)
・めまい
・立ちくらみ
・大量の発汗
・筋肉の硬直(こむら返り)

熱中症重症度分類 Ⅱ度 (軽度~中程度)
・頭痛
・吐き気
・倦怠感
・虚脱感 (気力がない)
・集中力・判断力の低下


竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)


竹葉石膏湯

竹葉石膏湯は熱中症で適応のある珍しい漢方薬です。

体の水成分である津液と体にこもった熱を取り去る漢方薬です。

本来は発熱後に残る咳によく使う漢方薬です。

風邪などで発熱した際に気と津液を消耗して乾燥し熱が残っている際に使用します。

この状態が熱中症に似ているため熱中症に竹葉石膏湯を使います。

ただあくまでも中暑、つまり軽度から中程度までの適応です。

個人的には予防的な使い方が良いのではないかと思います。

また、気の消耗を補う力が弱いのでだるさやしんどさが強い場合は他の漢方薬を足すのも良いかと思います。

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佐藤宣幸
専門家

佐藤宣幸(薬剤師)

有限会社 すみれ漢方施薬院薬局

薬剤師の知識の上に、臨床検査技師の知識を重ねた指導ができるのが強み。健康相談にも力を入れていて、訪れる人の多くは食生活の改善をしながら漢方薬を服用すると健康になる場合が多くあります。

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