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その子の内側の体験の世界69

吉田洋一

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テーマ:子育て支援

 その子の内側の体験の世界」第69回目を解説します。

 キーワードは、「その子を知る」「その子にはたらきかける」「その子を見守る」です。
 「その子を見守る」の意は、その子を放ったらかしにするという意味ではありません。
 その子の特性を理解し、その子が社会に積極的にかかわることをサポートするという意味です。
 また、今まで解説してきたことと重複するかもしれませんので、今までのコラムも再読していただければ幸いです。
次は、「その子にはたらきかける」です。
 親は、わが子が5歳になるまでに積極的にかかわることがとてもたいせつになります。
 これは、子育ては「脳を育てること」で詳細に解説しました。
 もう一度、読み直しましょう。


「その子を見守る」1
 「その子を見守る」の意は、その子を放ったらかしにするという意味ではありません。
 その子の特性を理解し、その子が社会に積極的にかかわることをサポートするという意味です。


 「発達障害」になるかならないかという「診断」の結果だけではないのです。

 その子見守るために、つまりその子を理解していただくために、まずその子の発達障害を疑う前に理解していただきたいことを解説します。
 この理解がなければ、その子は見守ることはできません。
 その子を見守るとは、その子を理解し、その子が社会に旅立てるように積極的にかかわることを意味します。
 近年、集団行動ができない、友だちとのコミュニケーションがとれない、集中力がない、ミスや忘れ物が多い、相手の話を聞いていない、などその子の行動が目立ち「うちの子はもしかして発達障害かも?」と疑いをもつ方もいらっしゃるでしょう。
 また、もしくは小学校や幼稚園、保育園の先生から「お子さんは発達障害では?」と告げられて、医療機関の受診を勧められた方もいらっしゃるかもしれません。
 近年、発達障害を疑われる子どもたちが劇的に増えてきました。
 文科省の調査によると、2006年では発達障害の数は、全国で7000人余りでした。
 が、14年後の2020年では、9万人の数を超えました。数字だけをみますと、この14年間で発達障害児の数は、約13倍に増えたことになります。
 少子化で子どもの数が減り続けている中で、発達障害児の数は、反比例するように数が増え続けています。
 果たして、本当に全てが発達障害児なのでしょうか。この中に少なくない数で「擬似的発達障害の子どもがいる可能性があります。

 次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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