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吉田洋一

テニスを通じて子どもの心身発達を支援するプロ

吉田洋一(よしだよういち) / 心身発達の心理士

一般社団法人JSTC

コラム

アタッチメントで親の安心が子に伝わる

2023年5月5日

テーマ:子育て支援

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

 知らない人に出会った幼児が母親にしがみつく、母親の胸に顔をうずめる行動に、「何を怖がっているの」と突き放したり、叱ったりする親はいません。しがみついてきた幼児をしっかり抱いてやって「大丈夫、よそのおじさんよ」と、落ち着いた穏やかな態度で接します。
 こうしたかかわりは、その場でのわが子の不安をなだめるだけではなく、子どもの発達を支える大きな役割をもっているのです。
 親は、その「未知のひと」に対して、不安や警戒をしていません。幼児はただ抱かれて護られるだけではなく、親のその安心感を肌で取り込んで安心を得るのです。そこには、安心という「情動の共有」が生じています。
 その共有に護られて、幼児は未知の相手をそっと探索し始めます。母親の胸の隅から、チラチラ知らない人の様子をうかがいます。幼児は、その人の様子ばかりではなく、母親のその人に対する雰囲気にもアンテナを向けて、まもなく「安心らしい」と警戒が解ければ、その人への積極的な観察が始まります。相手もそれに気づいて接近的にそれに応じてくれます。ひとに対する探索活動がもたらす相互交流が生み出されます。
 この相互交流によって、その人は幼児にとって「未知」な存在から「既知」の存在へと移っていきます。
 こうして幼児は、「知っているひと、馴染んでいるひと」を増やして、社会的な対人関係の世界を広げていきます。
 安全感、安心感のもてない状況下では、「知らないもの」は不安や警戒をもたらすものになり、安全感、安心感がもてる状況下では逆に好奇心や探究心を引き出します。
 知らないものだらけの世界にいる幼児が能動的な探究活動を進めて、自分なりに世界を知っていけるのは、親を中心とする周りのおとなたちによって護られている安心があればこそなのです。

 次回に続きます。

スポーツ指導者を兼ねていたからこそ知見できた「運動と脳の相互関係」
自身の身体運動を促す「人間工学理論打法」が「運動」と「子どもの脳の発達」を促す
「楽しい、心地よい運動」が「脳を育てる」
スポーツを「楽しい、心地よい運動に変換」
子どもの心身の発達を支援

一般社団法人JSTC 代表理事 吉田洋一
連絡先(携帯電話番号)090-2790-5389
メール jstc@docomo.ne.jp

 

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