学業不振のとらえと支援
発達障害の7つの分類について説明します。
知的能力障害群(知的障害)です。特徴は、全般的な知能の障害です。定型発達の子どもたちと比べて、社会的、対人的、コミュニケーション能力、生活能力など日常の適応機能の障害があります。発達期に発症します。対象者は、なぜうまくいかないのかわからないという思いなのです。
次に、コミュニケーション症群です。特徴は、表出、受容言語能力のつまずきや構音が不明瞭、吃音、言語や非言語的なコミュニケーションのつまずき、明確なこだわりや感覚異常を認めようとしません。対象者は、自分の思うように表現できないことなどでのイライラや嫌悪感などです。
次に、自閉スペクトラム症です。特徴は、社会的コミュニケーション及び相互関係の障害、社会的相互関係の発達の障害、言語性・非言語性コミュニケーション能力の発達の障害などです。対象者は、自分が「わからない」という強い不安があります。
次に、注意欠如・多動症(ADHD)です。特徴は、12歳までに、2か所以上で6カ月以上にわたり発生し、他の障害の経過中の症状では説明できない、異常な不注意・多動性・衝動性です。対象者は、自分では「わかっている」のに自己制御不能やうまくできないことのもどかしさです。
次に、限局性学習症(学習障害、LD)です。特徴は、学習や学業的技能の困難さや読み書きの困難さ、読んだものの意味の理解の困難さや書字の困難さや数学の概念、計算の習得の困難さ、数学的推論の困難さです。対象者は、自分では「なぜできないのだろう」などと混乱します。
次に、発達性協調運動症です。特徴は、運動面の不器用、協調運動のつたなさです。対象者は、みんなができるように、体が動いてくれない不自由さの思いです。
最後に、そのほかの神経発達症群です。診断基準を満たさない例で、胎生期母体からのアルコール暴露症候群などが含まれます。
これらについての保護者の苦労や対応などについて、次回で説明します。