あの先生、おかしいんじゃないの?今日のワースト3

笠原友子

笠原友子

テーマ:薬局店頭相談

まちかど糖尿病指導薬剤師の笠原友子です。
薬局店頭は時に、病院で納得いかなかった方々の掃きダメとなります。

しばしば口にされるのが
「あの病院の、あの先生、おかしいんじゃないの?」

大型連休明けのせいか、この言葉を口にする方が多く
今日は「あの先生、おかしいんじゃないの?今日のワースト3」
についてお話いたします。

言葉と思いが伝わらないと、勘違いにつながり
ひとつひとつほぐして、腹に落とし
再び、自分のからだと病気に、向き合っていただく
まちかどの薬局では、そんな地味な作業を行っています。

めでたくもない今日のワースト3は
1.精神安定薬を長期に服用しているとどやされた!
2.最近の医者は、聴診器をあてて診察してくれない!
3.痩せろと簡単に言うな!

ワースト1.精神安定薬を長期に服用しているとどやされた!

平成30年(2018年)4月から、
精神安定薬の処方日数の制限がさらに厳しくなっています。

最大30日までしか処方されませんが
依然として、継続的に、
大量の処方がなされることに対して
厚労省の関係する協議会でも問題視されています。
 
以前は、血圧が上昇しやすい方に対して
内科医から比較的簡単に
それも1日1回ではなく
1日3回毎食後に服用するように処方されていました。

依存性がある薬剤が、今まで長期にわたって処方されていますから
薬を減らすことはそれほど簡単な事ではありません。

何十年も前から、毎日飲んでいる薬を
新しく担当になった医師が突然全部処方から外したら
4日目から具合が悪くなって
ついに、連休中に救急外来に行くことになったそうです。

なぜ、短期処方しか認められなくなったかと言うと
・認知症になりやすくなったり
・ふらついて転倒しやすくなったり
・余計に精神不安になりやすくなったり
・依存性があるからです。

ただ、長期服用者の急な減量や中止は
リバウンド的に体調悪化を招きます。

患者のからだのためを思った法改正ですよ。
と言っても高齢者は、
あと何年生きられるか?今日明日の過ごしやすさが一番。
と、聞きません。

それよりも本日のワースト1を持ち込んだ
このご高齢者にとって、本当に納得いかないのは
医師の伝え方でした。
医師に何か特別な思いがあったのかも知れません。
何人もの患者が訴えてきますから。

担当医が変更になっただけなのに
高圧的にそんなの違法だ!と怒鳴られて、
他に必要な薬の処方も受けなくてはいけなくて
受診が必要な事は分かっていても
足がすくんで病院に行けない。

薬局から電話で内科の看護師さんに相談し
担当医を変更していただくことになりました。
それだけで笑顔で「今夜は眠れる」と。

ゆくゆくは減らさないといけない薬であると
くぎを刺したのは言うまでもありません。

ワースト2 最近の医者は、聴診器をあてて診察してくれない!

どこの病院から帰ってくる患者も口にします。
最近の傾向なんでしょうか?

若いころ産科でお世話になった主治医は
当日の血圧が高めと看護師から耳にすると
座った状態、立った状態、横になった状態など
聴診器を使って血圧を測ってくれたものでした。

最近は循環器の医師でも
聴診器を使わないと患者は口にします。

そう言えば、最近の医師は
首から聴診器を下げていないですね。

それもこれも、検査技術が上がったからでしょうか?
血液検査結果はウソを言いません。

詳細な血液検査結果が、比較的早く出るようになって
体調の細かな変化を
自分の耳だけに頼るのではなく
医師は検査結果から客観的に見ているのでしょう。

「手当て」と言いますが
ほんのちょっと患者の体に触れる動作をしてもらうと
患者は安心するのですがね。
     

ワースト3.痩せろと簡単に言うな!

おれの顔も見ず、検査結果を見て
「太り過ぎだ!痩せなさい!」とだけ言って
そんなに簡単に痩せられるようなら
病院に来ることにはなっていないよ!

どこの病院から帰ってくる患者も口にします。

肥満は生活習慣によってなりますよね。
短い診察時間の中で、
患者の生活習慣の指導をするのは
大変な事でしょう。

みなさんの行動習慣は、
血液検査結果の中に正直に出て来ます。
ウソついたって、ダメなんです。
すぐにバレます。
先生は分かっていておっしゃっているんでしょうが
事細かに指導する時間が
無いだけなのでしょう。


お忙しい先生方の代わりに、
この指導を笠原健招堂薬局では行っています。
運動に見合わない食事量
年齢に見合わない食事量
糖質の多さ
亜鉛や鉄などの金属ミネラルの少なさ

ビタミンやミネラルが少ないと
代謝が正常に進みませんから
高血糖や肥満を招きます。

食事指導も共に、現状を腹に落としてただいて
次回受診までの課題を設定しています。
それほど時間は掛けません。

薬は一つでも少ない方が体に負担が無いです。
ご来店された方には、体組成も測定しておりますが
遠方の方へはWEBでの対面でのご相談も受けています。
メールにてお申し込みください。

最後までお読みくださいまして
ありがとうございます。

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笠原友子
専門家

笠原友子(薬剤師)

笠原健招堂薬局(有限会社笠原)

漢方の選薬用質問と血液検査結果から微量栄養素の不足や日常の生活習慣をチェックし、微量栄養素補給と漢方薬の選薬だけでなく生活指導で糖尿病をはじめとする生活習慣病に対応し、特定保健指導までできるのが強み。

笠原友子プロは北陸放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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