<歯科医師が解説>セカンドオピニオン??治療途中で歯医者を変えるのは…(歯医者選び)
1.歯科医のプロフィールの見方、あなたの歯医者は大丈夫?
先週からショーンKさんの経歴詐称のニュースで、ネットもテレビも祭り状態ですね…。土曜日のラジオ、"make it 21" を毎週ではありませんけど、結構以前から拝聴しておりましたからもうショックで…いわゆるショーンロス状態でございます。
もうかれこれ15年以上前だと思いますが、月曜から金曜の朝の6:00ごろからジョンカビラさんがやっていたJ-waveの朝の情報番組を通勤中に車の中で聴くのが習慣でしたが、時々ピンチヒッターをショーンKさんが務められていたんです。当時から好感をもって拝聴しておりましたから、本当に残念でなりません。
さて、経歴詐称と言えば、なぜかすぐに思い出すのが同業者のホームページ(以下、HP)です(笑)。
患者さん方におかれましても、引っ越しされたりして転居先で新しい歯医者さんを探す場合などは、歯科医院HPをご覧になっているかと思います。ただ、昔からのかかりつけの歯医者さんがいる方は歯医者のHPなんて見ることはないかもしれませんね。
私は過去に大学病院で勤務するかたわら、薄給だったので休日や夜間はほかの歯科医院でアルバイトを沢山やりました…20ヶ所ぐらいでしょうか?同じ仕事なのに歯医者によって治療に対する考え方、治療方針、診療システム、使用する薬剤などホントに全然違うんです!ですからその一端が覗ける他院のHPはやはり興味があるので、よーく観察してしまいますね(笑)
中でも一番興味があるのが「スタッフ紹介」、「院長プロフィール」のページです。皆さんはどうですか?
設備や院内の雰囲気、アクセスの良さ、スタッフの人数が揃っているかなども重要な要素かもしれませんが、やはり医療で大事なのは人でしょう…どんな先生がいるのか?優しそうなのか?キャリアは十分か?など歯科医師についての情報が気になりませんか??
「医療もサービス業?!」の新常識に感じる違和感
2.歯科医師は本当にDr.(Doctor:ドクター)と呼ぶべきものなのか?
ところで私たちは普段、いろいろな呼ばれ方をします。「歯医者」とか「歯科医」とか言われることが多いのですが、正しくは「歯科医師」なんです。法律で業務範囲など規定されている職業の名称ですから、そう呼んでいただけると幸いです。
よく複数の歯科医師が在籍している大きな歯科医院の紹介ページには、「歯科医師 ○○△△」ではなく、「Dr.○○△△」などと紹介されていることがあります。
細かいツッコミで恐縮ですが、英語で歯科医師は「dentist(デンティスト)」ですよ、本当は。略称ならば「Dent.」です、まさか知らないはずはないと思いますが…。患者さんがそう呼んで下さるならば良しとして、自ら名乗るのはどうなんでしょうね? もしも知らずにクリニックの顔とも呼べるHPに「Dr.」なんて表記していたとしら・・・ちょっと恥ずかしいですよね。
ちなみにDr.には2つ意味があります。内科医などを指す「(medical) doctor」と、医療職に限らず大学院などで博士課程を修了し、博士号=学位を持っている人を呼ぶ場合です。ですから、歯科医師でも大学院を出るなどして学位を持っていればDr.と呼んでもおかしくないわけです。
大型医療法人歯科 VS 個人経営歯科
3.海外の大学に留学していた?ような謎の肩書
ご自分の紹介ページに医療法で広告に記載が許されている事項=学位や学会認定専門医の有無などのほかに、講習会やセミナーの受講歴、サーティフィケート(参加証・修了証)までを沢山記載している先生がよくおられますが、講習会はお金を払って参加すれば誰でも修了証を貰えます。
○○○専門コースや△△塾アドバンスコースなどと言う参加歴は居眠りしていても貰えるんです…おそらく患者さんが閲覧した時に「凄い先生だ」とか「勉強熱心な先生だ…」と思ってもらえるように、箔ををつけるとか、経歴を飾るのが目的だとしても、内容や中身については一般の方からしてみれば、ほとんどよく分からないはずですからどうなんでしょう??
さらに不思議なのは、南カリフォルニア大学歯学部とか、海外の大学の講習会の終了証とガイジンの先生と仲良さげな写真を載せている先生方とか、国際インプラント学会(?)とか海外の認定医であることをアピールする先生です。インプラント治療をやっている先生方に多い気がします。
国際インプラント何とかを含めインプラントの名前が付く学会はいくつも存在しますが、中にはお金を払って入会さえすれば以前ならば容易に認定資格を取得させていた学会もあるようです。何年か前に新聞でも取り上げられたことがあります。
それからずっと日本で診療していたはずなのにまるで留学していたかのような書き方で載っている場合があります。それこそショーンKさんの件でも問題視されている部分と同様に、おそらくは旅行がてら見学して数日間のプログラムに参加しただけなんでしょうけどね。
医療に関わる法律の中には、患者さんが惑わされないように宣伝広告を規制する部分があります。看板や電柱広告などは書ける内容決まっていますが、ネットは今のところ対象外となっているために、要は書きたい放題の現状なんです。いずれは規制の対象になるかと思いますが、それまでは見る側=患者さんの側でよく情報収集していただき、内容を吟味してくいただくほかありません。実際に受診されたことがあるご家族や友人、職場の同僚など生の声が一番信頼できるかもしれませんね。
気になるインプラント治療の値段…平均価格はどの位?
茨城のインプラント専門歯科(歯科・口腔外科)/つくばオーラルケアクリニック
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