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インバウンドおもてなしサポートセミナーにおでんの「たこ梅」さんが参加してくださいました!

2015年10月24日 公開 / 2017年11月25日更新

テーマ:インバウンドマーケティング

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: おもてなし サービスおもてなし 講座

インバウンドセミナー
おはようございます、副校長の三宮です。

インバウンド対策のためのビジネス英語コンサルティングを始めて六か月が経ちました。今や新聞でもテレビでもインバウンドという言葉を見ない日はないと言うぐらいの盛り上がりですね。先日インターネットで見かけたですが、今全国でインバウンドが最も熱いのは大阪だそうです。

図らずもこのタイミングで「インバウンドおもてなしサポートセミナー」を神戸と大阪で全3回開催しました。
ご案内はこちらから御覧ください。
「インバウンドおもてなしサポートセミナー」を是非、 外国人観光客の誘致にお役立てください

あの「たこ梅」さんがセミナーに!

大阪では2回開催しましたが、会場となったリージャス阪急グランドビルセンターには、飲食店の方が多数参加してくださいました。その中には、何と!関西でおでんと言えばここと言うぐらい有名な、「たこ梅」さんの姿が!大阪の道頓堀で創業170年の「関東煮(おでん)」と「たこ甘露煮」の上かん屋『たこ梅』五代目てっちゃんこと岡田哲生さんが、各店舗のスタッフを連れて来てくださいました。ある方にご紹介いただいたのですが、このように有名なお店が弊社のセミナーに来てくださるなんて、驚きのあまり最初は「あのたこ梅さんですか?」と聞き返したほどです。

経営者である岡田さんは、最近増えてきた外国人観光客(特にアジア圏より)への対応のヒントを得たいとおっしゃいました。創業170年、さらに100年お店が続くための一つの懸案として、どう外国の方をお迎えすればいいのかを考えていきたいということでした。この明確なゴールとその手段・方法を考えていくという姿勢は、老舗経営者のお手本とも言えると感銘を受けました。

メニューを翻訳するときの注意

すでに「たこ梅」さんでは、各店舗共通の英語のメニューを独自にお作りになっています。そのメニューと言うのが素晴らしく、まさに私が皆様にご紹介したいと常々思っているものでした。ご紹介の許可を得ましたので、ここで詳しくお伝えしたいと思います。

飲食店が英語・中国語をメニューにつけたいとお考えの時、たいていは今ある日本語の下に英語など他言語をつけようとされます。私はこれは2つの理由により良くないと考えています。

1 日本語と英語、さらには中国語も並べることで文字が小さくなる
メニューでは書くことのできるスペースが限られていますから、3か国語を併記すれば当然文字が小さくなって読みづらくなります。誰でも自分に関係のある言語しか見ませんから、多言語の部分は無駄とも言えます。したがって、蟻のように小さな英語や中国語の文字は、そこだけを見てほしいという外国語メニュー本来の役割をあまり果たさないことになります。

2 日本人と外国人が見たいメニューは同じではない
日本人は概してサービスという観点から、日本語と外国語のメニューを同一にしなくてはならないと考える傾向があるようです。日本語にあって英語にない料理が存在するのは失礼、という考え方でしょうか。しかし、外国人が日本で食べたいと思っているものは結構限られています。生の刺身は食べないという欧米人はかなり多いですし、そもそも魚料理は苦手という人が多いものです。またイスラム圏の人であれば宗教上の理由で豚肉は食べませんし、インドでは牛肉がタブーだったりします。ほかにもアレルギーやダイエットなどの健康上の理由や菜食主義などで、外国人は食事に関してかなり好みがうるさいと言わざるを得ません。

ここでもう一つ基本的なことですが、中国語のメニューは実はあまり必要ではありません。特に写真がついているものでは、英語だけでほとんどの場合は事足ります。台湾・香港そして上海や北京からの観光客は、簡単な英語であればわかる人がほとんどだからです。今、来日している中国語圏の人たちは特にそうです。コストの面で制約があるのであれば、とりあえず英語だけつけることをお勧めします。

理想的な英語メニューとは~たこ梅の英語メニューより

日本人ほど世界中のあらゆる料理に果敢に挑戦してそれを取り入れている国は実は世界でも珍しいのです。そう言った点を考えると、特に和食のメニューを外国人向けに作る時には工夫をこらす必要があります。数ある日本語のメニューの中から外国人向けの、言い換えれば初心者向けの品を選んで「人気メニュー」のような形で出してあげるほうが親切だと私は考えています。

れんこんやごぼうのような根菜は、外国では食べませんので英語でいくら説明してもわかってもらえません。他にもホルモンと呼ばれる内臓系のもの、サバやアジ、鯛など魚の説明は難しいものです。特に大変なのは「かまぼこ」「ちくわ」「麩」「はんぺん」「がんもどき」「こんにゃく」などの加工品で、私も英語で説明するのに四苦八苦します。

そういった説明の難易度が高いものは、英語でも長い説明が必要です。しかし、説明すればするほど訳がわからない正体不明なもののように聞こえてしまいがちです。むしろ思い切って"Try it!" 「食べてみて!美味しいよ」と言った方がいい場合もあります。

たこ梅さんの英語メニューが素晴らしい!

さて、たこ梅の店主岡田さんが持ってきてくださった英語メニューがどのように素晴らしいか。

◆とにかく見やすい!
よくあるラミネート加工した絵本のような大きなメニューではないのです。写真を入れるためのポケットアルバムをメニューとして使われています。おでんの品が一品ずつ、大きく写真になってアルバムに入っています。そして各ページの下に英語の説明がつけてあるのです。一目瞭然、おでんを見たことがない人でも注文できます。

◆英語の説明が丁寧!
一品ずつにつけてある英語の説明ですが、直訳ではありません。おでんを見たことも食べたこともない人がよくわかるように、イメージを大切にした英訳がつけてあります。ですから、お客さんは写真を見ながら説明を読み、目の前の鍋の中にある中から自分が食べたい品を指さすことができます。

食べる人の身になって考えたこのポケットアルバム型の英語メニュー、是非飲食店で取り入れていただきたいと思います。

次回は、外国人観光客のおもてなしに必要なもの、というセミナーのテーマについて更にお伝えします。お楽しみに!
こちらに五代目店主岡田哲生さんが「インバウンドおもてなしサポートセミナーに行って来ました」というブログを書いてくださっていますので、是非お読みください。
たこ梅ブログより

神戸ビジネススクールでは、翻訳や英語版ホームページの成作などの外国語に関するコンサルティングサービスを提供しております。インバウンドマーケティングや海外展開をおこなう際にお困りごとがありましたら、是非お気軽にご相談ください。
https://www.kobebs.com/contact/

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この記事を書いたプロ

グレン・ブラウン

ビジネス英語研修のプロ

グレン・ブラウン(神戸ビジネススクール)

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