これを読めばわかるTOEFL iBT Writing Task2

グレン・ブラウン

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テーマ:TOEFLについて

Independent Writing Task (独立問題)の攻略法について、前回は問題文のパターンを主にご説明しました。今日は、実際にOpinion Essay (小論文)を書く上でのコツをお伝えします。日本語での小論文にももちろん使えるスキルですので、参考にしてみてください。

Opinion Essay Writingの流れ

英語でOpinion Essay(小論文)を書く場合は、次のようなプロセスで進んでいくのが最も効果的です。

      1 問題文を理解する
           ↓
      2 Brainstorming
           ↓
      3 立場の決定(賛成か反対かなど)
           ↓
      4 構成を考える
           ↓
      5 本文を書く
           ↓
      6 推敲(内容、文法、スペルなど)

「こんなにプロセスがあるの?」と驚かれたかもしれません。これを制限時間30分でしなくてはいけないので、かなり忙しく頭を動かす必要があります。1から3までで10分、書き始めから5までで15分、6で5分、合計30分と言う流れで進めます。「ちょっと待って、ただでさえ時間が足りないのに、書き始めるまでに10分もかけていられないよ」と思われるでしょうか?実はここで時間をかけるかどうかで、できあがりに大きな差ができてくるのです。

Brainstormingとは?

Brainstorming(ブレインストーミング)と辞書にはそのままカタカナになっていますが、つまり思いつくままにアイデアをどんどん出すことです。各自が意見を出し合う会議などでよく使われますが、書く作業の時は、これを自分一人でやります。次のような問題文を例に考えてみましょう。

Read and think about the following statement: Childhood is the most important time of a person’s life.
Do you agree or disagree with this statement? Be sure to explain your reasoning with specific details and examples.「次の意見について、賛成か反対か? 子供時代こそが、人の一生において最も重要である。その具体例を挙げて理由を説明せよ。」

これを読んだ瞬間に「賛成!「」と思って、時間を無駄にしないように急いで書き始める人が多いと思います。しかし、ここに落とし穴が潜んでいるのです。問題文にあるように、具体例をいくつか(通常は3つ)挙げなくてはなりません。往々にしてあることですが、実は賛成意見を述べる方が、反対意見を述べるよりも難しいのです。「だってそっちの方が正しいから」「一般的にそう思われているから」「その方が良いことだから」など、曖昧な理由しか思いつかないということが起こってきがちです。
そうならないために、配られたメモ用紙にブレインストーミングをしていきます。やり方は次のようになります。

Brainstormingはこうやる!

メモ用紙にまず、相反する立場から思いつくことを3つずつ書いていきます。これは日本語でかまいません。と言うより、英語レベルがネイティブに近い場合を除き、この作業は日本語でする方が間違いがないでしょう。英語を考える時間も節約できます。上の例で考えていきます。

            賛成                              反対
  1 三つ子の魂百まで                      不運な子供時代を送った人はどうなるのか
  2 人格形成において子供時代は重要           子供時代には自分の意志が反映されない  
  3  ??                             自分について考え始める思春期の方が大切  

あくまで一例ですが、このように客観的なポイントを思いつくまま3つずつ書いていきます。 あまりここで考え込んでしまっては時間が足りなくなりますので、5分以内で手早くやるようにします。そして、書いたものを見比べます。場合によっては、上のようにどちらかが3つ思いつかず、書けないこともあるでしょう。そうであれば、そちらの立場では書けないということになります。

自分はその意見に賛成だ、と直感的に思っても、それを具体例とともに論理的に説明せよ、と言われるとできないかもしれません。3つの理由と具体例が提示できるか、また英語として自分が書きやすいかどうか、この二点で自分の立場を決めなくてはなりません。極論を言えば、本当にそう思っているかどうかはこの際あまり重要ではないのです。

私は長年18歳から40歳ぐらいまでの人の Opinion Essayを添削指導してきました。そこで毎回思うことですが、英語のレベル以前に、論旨がブレているために何が言いたいのかわからない文章になってしまう人が少なくない、ということです。これは、英語がかなりできる人でも同じです。堂々巡りで同じ事を繰り返し書いたり、最初と最後で主張が食い違ったり、読み手にメッセージが全く伝わらなかったり・・・こういった欠点はすべて、このブレインストーミングに5分の時間を割くことで解決できます。是非、やってみてください。 
神戸ビジネススクール(株)では、ビジネスに本当に役立つ英語を効果的に学ぶことができます。社内企業研修から個人レッスンまで、英語でお困りのことがあれば、お気軽にお問い合わせください。無料体験レッスンも実施中です。
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グレン・ブラウン(講師)

神戸ビジネススクール

ビジネスで使える英語とは?仕事力がある人は英語を流暢に操る必要はありません。ビジネスシーンで戦力になる英語を最短距離で、効率よく学ぶことを可能にするのが私達の最大の強みです

グレン・ブラウンプロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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