列車にお辞儀する日本人~神戸ビジネススクールの人気コラムシリーズ
最近、女性によるプレゼンテーションやセミナーを何度か拝見する機会がありました。そこで私が感じたのが、男性のダークスーツに当たるのは女性の場合、どういう服装だろうか、という疑問です。というのも、プレゼンターの女性たちが揃って黒のパンツスーツを着用されていたからです。
昔から私は、男性は服装選びが楽でいいなと思っていました。冠婚葬祭にしてもビジネスにしても、きちんと決まりがあります。ダークスーツにネクタイであれば、どんな場でも気後れすることはありません。ワイシャツが白か色物か、ネクタイの柄をどうするか、迷うのはそのくらいです。それに引き換え、女性の場合は選択肢が無限にあります。スーツ一つでも、スカートスーツ、パンツスーツの二種類があります。ジャケットの形だけでもテイラード、ノーカラー、丈はロング、ショート、ミディアム、袖の長さには半袖、長袖、七部袖、五部袖とあります。色は、白黒茶紺赤緑青黄・・・濃淡までつけると無限です。柄、素材、インナー、靴、髪型、アクセサリーと言い出したらきりがありません。
そうして迷った挙句、ビジネスシーンにおいて無難なのが黒のパンツスーツに黒パンプスになるのでしょう。これは私の女性としての全く個人的な意見ですが、ある程度のキャリアを積んだ30代後半以降の女性がこの路線で行くのは、非常にもったいないのではないでしょうか。就職活動中の学生と変わりない服装では、印象がぼやけてしまいます。男性にはできない「服装で個性を出す」という武器を有効に使うべきです。それでなくとも女性は男性以上に外見で判断される傾向があるのですから、「今日のプレゼンターはセンスがいいな」「おしゃれな人だ」という第一印象はプレゼンの出来に大きく影響するはずです。
巷では、プレゼンテーション技術のノウハウに関連して「メラビアンの法則」がよく引用されます。これは、人が誰かと初対面で会ったときに受ける印象を決定付ける要素を実験によって分析したもので、別名「3Vの法則」と呼ばれます。3VとはVisual(視覚)Vocal(聴覚)Verbal(言語)を表し、この3つで矛盾した情報が与えられたときに、人はどれを優先して受け止めるのかというものです。その3つの要素の相対的重要性はVisual(外見、仕草、視線など)が55%、Vocal(話し方、声の大きさや質など)が38%、Verbal(話の内容)が7%だそうです。
「人は外見が9割」という本が話題になりました。プレゼンテーションの出来が同じだとすれば、男性よりも外見で差をつけやすい、とポジティブにとらえて女性は攻めの姿勢でいきましょう!バリエーションが豊富な女性ならではの「勝負服」について、次回に考えたいと思います。
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