5歳で英検?~神戸ビジネススクールの人気コラムシリーズ
「高齢化時代の仕事」が11月5日付けのNewsweek日本版の特集でなかなか面白く仕上がっていました。
その中で「割を食わされた 若年層の悪夢 世代間格差」という記事が面白いのでご紹介したいと思います。記事によると「今の若年層は親の世代の浪費癖とお粗末な経済運営の犠牲者だ。世界経済をダメにしたのはべビーブーマ—の『強欲さ、長期的な視点の欠如、左右2派に分かれての無意味な対立』にほかならない」というNeil Howe氏の発言に始まっています。(ニール・ハウ氏はアメリカの経済学者・統計学者)
アメリカでは1970年代から90年代に生まれたベビーブーマーの子ども世代をミレニアル世代"millennial generation”(現在10代後半から30代半ば)と呼びます。2000年前後に社会に進出した若者たちという意味で使われています。偶然ですが、これは日本の団塊の世代(アメリカではベビーブーマー)の子供世代(団塊ジュニア)とかなり重なっています。どちらも数が多く、親子とも第二次大戦後に生まれたことが共通点です。
このミレニアル世代はアメリカ国内において「学生ローンを組んで大学を卒業してもフリーターになるしかない」と言われています。その一つの原因は、ローンを抱えた親の世代(ベビーブーマー)が55歳を過ぎてもなかなか退職しないため、「これまで大卒者を新人社員として迎えていた企業がより経験を積んだ人材を選ぶようになった。この年齢層のほうが就職希望者がはるかに多いからだ」ということです。結果として、ミレニアル世代の就職難は非常に深刻なものとなっているようです。「米労働統計局の調べによると今年のアメリカの失業率は全体では7.3%だが、20~24歳では13%と2倍近い。」
「彼らは自分たちがつくった借金も背負っている。ここ数十年、物価の上昇よりもはるかに大幅に大学の授業料が上がった。」「大卒、さらには修士、博士と高い学歴を持てば就職に有利になるとみんな思っている」とサンフランシスコ州立大学を最近卒業したリジーは言います。 「でも、今どきはどんな高学歴でも就職できず、多額の学生ローンの返済に追われるだけ」で、大卒以上の高学歴者のうち、バーテンダーや駐車場スタッフなど大学教育を必要としない職業に就く人の割合は増える一方のようです。
このようにニューズウィーク誌ではミレニアル世代に同情的ですが、11月10日付けタイム誌には対照的な手厳しい意見が載っていました。それについては、次回に!
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