専門店は千問店② ~ 日本屈指の甲冑師 大越忠保 編♪ ~
今回ご案内させて頂く作品は、鈴甲子雄山(すずきねゆうざん)さんのハイクラス作品「道齋」作の兜飾りです。
兜正面部分です。重厚な金具にかっこいいデザイン。
櫃の金具は二重金具での唐草文様となっております。
下地はシルバーの松葉柄、上金具は唐草となっています。部品だけでもでもこだわっているのが伝わります。
鉢の後ろ側です。
錣(しころ)はメッキではなく、金箔押しで制作されています。
紐は正統派の「朱赤」色の縅紐(おどしひも)を使用し、均等に丁寧な通し方をされています。
鉢も本式の制作方法「矧ぎ合せ鉢」となっており、無数の星(鋲)で重厚なデザイン。
※縅・・・錣に編んでいる紐の事。一説によると、緒を通し(おをとおし)が変化して、おどおし→おどし になったとか。
唐草の金具を多数使われていたので、屏風もオシャレな唐草文様でコーディネート。
兜を引き立てる為、弓矢は一本タイプをセットしてスッキリさせています。
こちらの弓と太刀も共にプラスチックの部品は一切使用しておらず、スマートにもかかわらず重厚な作りとなっております。
背景の紺地の屏風が、煌めいている兜を見事に引き立ててくれています。
そこに紅一点の忍びの緒が差し色となり、全体に「締まり」をつけてくれています。
これだと大人になってからも飾りたくなりますね~(笑)。